講義内容詳細:国際NGO論Ⅰ

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 国際NGO論Ⅰ
英文科目名/Course Title (English) International NGO's Ⅰ
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 金 敬黙
英文氏名/Instructor (English) KIM, Kyungmook

講義概要/Course description
 国際政治の主たるアクターとして登場した国際NGOをはじめ、国境を超えて国際政治に影響を及ぼす市民運動(社会運動)のアクターならびにトランスナショナルなキャンペーンについての①歴史的な変遷、②理論的な考察、さらに③実践的な取り組みという3つの視座から講義を展開する。
達成目標/Course objectives
 国際政治学(国際関係論)を学ぶ立場の学生として、市民社会アクターの意義と課題について客観的に理解し、そして履修者自身と市民社会アクターまたは国際NGOとの関係性を捉えなおすことを大切にする。具体的には、身近で展開する国際キャンペーンや具体的なアクション、取り組みに関わるきっかけを模索し、履修者自身が国際政治のアクターと化することを体感する。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
 2年生以上。対面授業に毎回出席し、積極的に授業に参加すること。反転授業、討論、プレゼンテーション、課題作成などに能動的に参加すること。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class  オリエンテーション そもそも国際NGOは国際政治にどこまで影響を及ぼし得るのか?
2
授業計画/Class  理論的考察  市民社会、NGO、NPO、市民運動、社会運動、ボランティア活動、トランスナショナルアドボカシーネットワーク(TANs)などの定義や歴史を学ぶ。
3
授業計画/Class  冷戦時代における国際NGOの意義と限界-紛争地域における人道支援と平和活動 カンボジア紛争の事例1
4
授業計画/Class  冷戦時代における国際NGOの意義と限界-紛争地域における人道支援と平和活動 カンボジア紛争の事例2
5
授業計画/Class  冷戦時代における国際NGOの意義と限界-紛争地域における人道支援と平和活動 カンボジア紛争の事例3
6
授業計画/Class  冷戦時代における国際NGOの意義と限界-紛争地域における人道支援と平和活動 カンボジア紛争の事例4
7
授業計画/Class  冷戦時代における日本の市民社会の台頭-新しい社会運動の視点から ベトナム戦争の事例1
8
授業計画/Class  冷戦時代における日本の市民社会の台頭-新しい社会運動の視点から ベトナム戦争の事例2
9
授業計画/Class  ポスト冷戦時代におけるトランスナショナルな動き-国家の相対化と市民社会への期待、そしてグローバルガバナンス1 
10
授業計画/Class  ポスト冷戦時代におけるトランスナショナルな動き-国家の相対化と市民社会への期待、そしてグローバルガバナンス2 対北朝鮮人道支援と日本の取り組み 前半 
11
授業計画/Class  ポスト冷戦時代におけるトランスナショナルな動き-国家の相対化と市民社会への期待、そしてグローバルガバナンス3 対北朝鮮人道支援と日本の取り組み 後半
12
授業計画/Class  トランスナショナルアドボカシーキャンペーンの事例1-対人地雷禁止条約
13
授業計画/Class  トランスナショナルアドボカシーキャンペーンの事例2-核廃絶国際キャンペーン
14
授業計画/Class  国際政治のアクターとしての自覚を持つ1
15
授業計画/Class  国際政治のアクターとしての自覚を持つ2
 
事前学習/Preparation  反転教育の一環として教員が求める事前学習動画を視聴し、事前課題をオンライン等で提出形をほぼ毎週行う予定である。
事後学習/Reviewing  事前学習と同様に、事後学習のレポートを求める場合がある。また、レポート課題の読み替える形として授業内での発表を行ったり、討論の司会などを担うこともあり得る。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 55% 定期課題と中間+期末課題で対応します。
2 平常点 In-class Points 35% 授業への参加などで対応します。
3 その他 Others 10%
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
 出席以外にも定期課題(ほぼ毎週)を次週の授業前締め切りで提出する。したがって、授業への出席や積極的な参加が重要である。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
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1 金敬黙著 越境するNGOネットワーク 明石書店 2008.2 9784750327280 5400円+税 カンボジア紛争の事例で主に活用 蔵書情報 / Library information
2 金敬黙 [ほか] 編著 国際協力NGOのフロンティア 明石書店 2007.10 9784750326337 2600円+税 蔵書情報 / Library information
3 金敬黙編著 越境する平和学 法律文化社 2019.10 9784589040312 2600円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
 コロナ禍のなかでオンライン中心の授業が増えていますが、対面授業ならではの学びと交流を活かします。また、就活やインターンシップによる欠席は原則認めず、教員と事前に相談したうえでそれに代わる代替学習や課題提出を行い補完する体制を取ります。したがって、無断に欠席をして事後に善処を求めても対応が困難であることを予めお伝えします。教員と(メールを含む)相談を必ず予め行ってください。
その他/Others
 担当教員は国際NGOの職員、理事、会員などとして現場の実践的な実務にも深くかかわってきました。日本国際ボランティアセンター(JVC)や国際NGOのOxfam Japanでも職員・理事などとして具体的な現場の動きを体験してきました。カンボジア紛争の研究、旧ユーゴスラビアでの人道支援、日韓市民連帯運動、南北コリアの和解、北朝鮮問題などを具体的なフィールドとしつつ市民、NGO、研究者の視点から実践と研究に携わり、アクションリサーチという方法を大切にしています。
キーワード/Keywords
平和     和解     紛争解決     緊急救援     人道支援     平和構築     トランスナショナル関係     市民社会     NGO     市民運動