講義概要/Course description
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「日本の環境政策」では、大気汚染、水質汚濁、気候変動、エネルギーなどを事例として取り上げ、各環境問題の解決へ向けて、日本がどのような対策を実施してきたのか、どのようなアクターがどのような利害や理念をもって対策の決定と実施に関与したのかを説明し、日本の環境政治について考察する。
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達成目標/Course objectives
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・事例として取り上げる環境問題の解決へ向けて、日本がどのような対策を施してきたのか、どのようなアクターがどのような利害や理念をもって対策の決定と実施に関与したのかを理解する。
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履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
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2年次後期の「政治過程論II」を履修することが望ましい。
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
イントロダクション:環境問題発生の原因と環境問題発生を説明する原則
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2
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授業計画/Class |
水質汚濁(水俣病):発生メカニズム、地方の対応、行政の対応
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3
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授業計画/Class |
水質汚濁(水俣病):司法の役割他 |
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4
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5
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授業計画/Class |
エネルギー政策①水力、石炭、石油、そして原子力へ:戦後から1986年まで |
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6
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授業計画/Class |
気候政策①気候変動問題の台頭、気候変動枠組条約採択、京都議定書採択:1980年代後半から1998年まで |
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7
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授業計画/Class |
エネルギー政策②チェルノブイル事故から国内原子力発電所事故:1986年から1999年まで |
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8
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授業計画/Class |
気候政策②京都議定書実施準備・実施(自民党政権):1998年から2009年まで
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9
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授業計画/Class |
エネルギ政策③自然エネルギー議員連盟の結成と非化石エネルギー源をめぐる攻防、Renewable Portfolio Standard法制定、エネルギー基本法制定、太陽光余剰買取価格制度導入: 1999年から2009年 |
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10
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授業計画/Class |
気候政策③京都議定書実施(民主党政権): 2009年から2012年 |
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11
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授業計画/Class |
エネルギー政策④民主党政権のエネルギー政策(福島原発事故前):2009年から2011年まで |
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12
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授業計画/Class |
エネルギー政策⑤民主党政権下のエネルギー政策(福島原発事故後):2011年から2012年まで
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13
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授業計画/Class |
気候エネルギー政策:パリ協定合意、第4次エネルギー基本計画をめぐる国内政治:2012年から2015年まで |
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14
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授業計画/Class |
気候エネルギー政策:パリ協定実施、第5次、第6次エネルギー基本計画策定をめぐる国内政治:2015年以降 |
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15
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事前学習/Preparation |
参照文献リストにしたがって、当該セッションの参照書籍・文献を読んで、講義に臨む。 |
事後学習/Reviewing |
講義内容を、参照書籍・文献と照らし合わせて、振り返り、理解する。 |
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes原則として担当者による対面講義。ただし受講者数も考慮して、オンライン講義やオンライン議論を行う回もある。詳細はCourse powerで追って連絡する。 また前回までの講義で説明した内容を理解しているかどうかを確認する質問をし、学生に回答を求める機会は毎回ある。全回出席は大前提。またレポート提出は指定された講義日の冒頭に行うこと。遅延はいかなる場合にも認めず、不提出とみなす。研究室のポスト等に入れていっても採点の対象にはならない。
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
試験 Exam
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100%
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試験、紙媒体は全て持ち込み可。スマートフォン、パソコンの使用は禁ずる。ネットにアクセスして、検索した際は試験を受けなかったものとみなす。
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN | 価格 Price | |
1 |
高峰武 他
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いま何が問われているか 水俣病の歴史と現在
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くんぷる
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2017
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4875511744
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2 |
渡邉理絵
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「日本とドイツの気候エネルギー政策転換:パラダイム転換のメカニズム」
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有信堂
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2015
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4842055715
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7128
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3 |
吉岡斉
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「新版 原子力の社会史 その日本的展開」 (朝日選書)
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朝日新聞出版
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2011
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4022599839
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2052
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4 |
Watanabe, Rie
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Breaking Iron Triangles: Beliefs and Interests in Japanese Renewable Energy Policy (DOI: jyaa048)
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Oxford University Press
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2021
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メッセージ/Message
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日本の環境政策の展開を学んだ上で、気候変動問題の解決へ向けて日本がどのような役割を果たすことが望ましいのか、30年後の日本のエネルギー政策はどのようなものが望ましいのか、共に考えましょう。
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その他/Others
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事前学習で指定した文献を読んで、講義に臨むことが望ましいです。 外部講師による特別講義が実施される場合があります。 いかなる場合にもレポート提出の遅延は認めません。研究室のポスト等に入れても、そのレポートは評価の対象になりません。またいかなる場合にも、試験の追試は実施しません。 大学生としての節度をもって講義に臨むこと。合否や評価に関し、教員に依頼する行為を行った場合には、その時点で、不合格とします。
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キーワード/Keywords
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Japan's environmental politics/policies
Climate change
Energy policy
Minamata desease
Air pollution
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