講義内容詳細:政治経済実証分析/平和経済学Ⅱ

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 政治経済実証分析/平和経済学Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Empirical Analysis of Political Economy/Peace Economics Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 岡部 智人
英文氏名/Instructor (English) OKABE Tomohito

講義概要/Course description
本科目で取り上げる政治経済学とは、市場システムと政治システム(政府・有権者・政治家等)、そして、両者をつなぐ公共政策(例えば、税・補助金)の関係を分析する学問のことで、経済学の一分野です。類似分野として、マルクス経済学や国際関係等を分析する国際政治経済学がありますが、これらの分野とはアプローチが異なるので注意して下さい。
授業は、理論パートと実証パートを並行して進めます。理論パートでは、分析の土台となる基礎的な概念を整理し、代表的な数理モデルを解説します。実証パートでは、現実の問題を分析する実証研究を紹介します。後者では主にVox(https://voxeu.org/)の記事を読み解きます。これはリーディングエコノミスト達が最新研究の要点を書き下した読み物です。よい知的訓練になると思います。
分析のキーワードは利害対立です。経済的な利害対立があるところに政治が存在します。例えば、裕福な人、貧乏な人、つまり所得の不平等が存在するところに、政治や政策が関与する余地があります。現実の政治対立と経済政策との関係について知的に考察する機会を提供します。
達成目標/Course objectives
政治経済学の基礎概念を理解し、現実問題を理論的に考察できるようになることを目指します。
理論の解説のために、一部、線図や簡単な数式を用いることがありますが、数学(代数学)を用いて問題が解けるようになることは要求しませんので、概要の理解に努めてください。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 【オンライン授業(オンデマンド型)での実施】ガイダンス
2
授業計画/Class 理論 1: イントロダクション
3
授業計画/Class 理論2: 政治と経済と政策の関係
4
授業計画/Class 実証1:国際貿易理論と現実の政策との矛盾(トランプ政権の関税政策)
5
授業計画/Class 実証2:国際貿易理論と現実の政策との矛盾(Brexit)
6
授業計画/Class 理論3: 投票モデル
7
授業計画/Class 理論4: 経済的不平等
8
授業計画/Class 問題演習その1
9
授業計画/Class 実証3:移民の国内経済への影響
10
授業計画/Class 実証4:投票行動
11
授業計画/Class 理論5:民主主義体制と権威主義体制
12
授業計画/Class 実証5:民主主義と独裁
13
授業計画/Class 実証6:文化・民族と政治経済
14
授業計画/Class 問題演習その2
15
授業計画/Class まとめ
 
事前学習/Preparation 配布資料に目を通す。
事後学習/Reviewing 講義ノートを見直す。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes・本講義は対面授業(通常型)で実施します。
・配布資料は英語で書かれたものが多いですが、授業は日本語で行います。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 20% 問題演習@10%
2 試験 Exam 80% 指定のcheat sheet1枚のみ持ち込み可
教科書/Textbooks
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1 特定の教科書を指定しません。資料を配布します。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
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メッセージ/Message
所属学科に関係なく理解できるように内容を工夫するつもりです。開講時点で話題になっているトピックに内容を一部変更する可能性があります。