講義内容詳細:消費文化論

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 消費文化論
英文科目名/Course Title (English) Consumer Culture
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 小泉 徹
英文氏名/Instructor (English) KOIZUMI Tohru

講義概要/Course description
今、日本の消費社会は大きな転機を迎えている。1990年代初めから続くいわゆる”失われた20年”と形容されるデフレ消費の時代はようやく終焉を迎え、新たな活力に満ちた消費社会が到来している兆しがある。ただし、それはかつての高度成長期や1980年代のバブル消費の時代とは異なる価値観や生活スタイルが中核となっていることに留意すべきである。消費論の観点からは、物質的価値重視の時代から精神面や文化的価値重視の時代への移行と説明されている。また、近年、和食が世界文化遺産に登録されたり、外国人観光客の増加が刺激となって、日本の固有の文化や伝統が再発見されつつある。そして、日本の商品やブランド、サービスが世界に発信されようとしている。そこでは、クオリティ、日本的美意識やホスピタリティがキーワードとなっている。
 このような状況を受けて、消費財メーカー、百貨店やスーパーなどの小売業、観光業やフードサービス業のマーケティング戦略も大きく変化しつつある。当講義では、日本の消費社会の特徴と変化を踏まえて、日本企業のマーケティングの基軸移動と可能性について具体的に論じていく予定である。
達成目標/Course objectives
当講義では、次の点に関する理解を深めていくことを目標としている。
(1)高度成長、バブル消費、そして90年代からのデフレ消費へと時代が移行するなかで日本の消費はどのように変化したのか。
  消費論はどのように変ったのか。人口構造変化は消費にどのような影響を与えているのか。
(2)グローバル化とローカル化の視点から、日本の消費社会をどのように捉えるべきか。
(3)ロハスやスローライフとはどのような考え方なのか。また”第四の消費”とはどのような主張なのか。
(4)モノからコトへという流れのなかでマーケティングの転換はどのように進められるのか。
   経験価値や顧客価値のマーケティングとはどのような考え方なのか。
(5)地域密着や地域社会との繋がりを重視する小売業とはどのようなあり方なのか。
   地域ブランドを構築するためには何が必要なのか。
(6)日本らしさを大切にしたマーケティングの可能性についてはどう考えるか。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス(当講義の構成と内容について)【オンライン(オンデマンド型)】
2
授業計画/Class 日本の消費社会と消費論①ー1980年代のポストモダン消費
3
授業計画/Class 日本の消費社会と消費論②ー1980年代の日本再発見
4
授業計画/Class 日本の消費社会と消費論③ー渋谷と小売業の文化戦略
5
授業計画/Class 日本の消費社会と消費論④ーグローバル化とは?
6
授業計画/Class 日本の消費社会と消費論⑤ーロハスと「第四の消費」論について
7
授業計画/Class マーケティングの基軸移動①ー消費者志向から生活者志向へ
8
授業計画/Class マーケティングの基軸移動②ーブランド価値と消費文化
9
授業計画/Class マーケティングの基軸移動③ー経験価値と老舗のマーケティング
10
授業計画/Class マーケティングの基軸移動④ーサービス価値とホスピタリティ
11
授業計画/Class 生活者視点の小売業①ー都市文化と百貨店
12
授業計画/Class 生活者視点の小売業②ー変わるコンビニエンスストアの役割
13
授業計画/Class 生活者視点の小売業③ーまちづくりと商店街の可能性
14
授業計画/Class 生活者視点の小売業④ー商・工・農の連携
15
授業計画/Class 前期の総括。
 
事前学習/Preparation CoursePowerにupされた講義資料を事前に目を通して、分らない専門用語は自分で調べておくこと。疑問点をまとめておくこと。
事後学習/Reviewing 毎回授業を振り返り、授業中に提示したいくつかのキーワードを必ず確認しておくこと。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes2回目以降は、対面授業を行います。教科書はありません。毎回、事前に資料をCoursePowerにUPします。必ずダウンロードしておいて下さい。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 85% 期末試験を成績の基準として評価する。
2 平常点 In-class Points 15% 出席状況、授業への取組状況、講義時(不定期)に行う課題も加点要素として考慮する。
教科書/Textbooks
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1 使用しない。
参考書/Reference books
 コメント
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1 講義時に適宜紹介する。
メッセージ/Message
配布資料は毎回プリントアウトして下さい。休んだ回も全て最終回の講義までにプリントアウトしておいて下さい。課題等の提出期限は厳守して下さい。期限以降は受け取りません。コロナ禍の中で学生の皆さんと直接お会いして時間を共有する貴重な機会を頂きました。そのことを良く考えて、大幅な遅刻、途中退室、私語等ご遠慮下さるようご協力をお願い致します。