講義内容詳細:家族心理学(社会・集団・家族心理学B)/家族心理学

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 家族心理学(社会・集団・家族心理学B)/家族心理学
英文科目名/Course Title (English) Family Psychology (Social, Group and Family Psychology B)/Family Psychology
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 小俣 和義
英文氏名/Instructor (English) OMATA Kazuyoshi

講義概要/Course description
 家族にまつわる今日的な課題について触れる。夫婦関係・親子関係・きょうだい関係など、心理臨床現場で起こっている家族の問題について概説し、問題の予防や解決法を考えていく。また、家族内に起こるコミュニケーションの特徴などについても、ディスカッションを交えながら授業を進める予定である。
 公認心理師でも必要な家族、集団、および文化が個人に及ぼす影響についても概説する。
 家族関係について、社会、文化的視点も取り入れながら、心理支援の理論と方法を理解し、心理に関する相談、助言、指導等への応用ができるようになることを目指していく。
指定テキストを参照しながら学習を進めてください。
達成目標/Course objectives
講義の目標は、家族の機能、家族内の関係性に焦点を当てた心理支援の理論と方法を理解する。家族に対して心理に関する相談、助言、指導等への応用ができるようになることを目指していく。現代社会における家族の重要性を理解する。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 1.授業の目的、家族の心理についての概説
CoursePower上にオンデマンド型にて配信予定
事前学習/Preparation 自分の家族とそれを取り巻く社会、文化について考える。
事後学習/Reviewing テキストを通読する。
2
授業計画/Class 2.家族の機能について
事前学習/Preparation 家族内の関係について考えておく。
事後学習/Reviewing テキストを読む。
性にかかわる機能について考える。
3
授業計画/Class 3.配偶者選択・夫婦関係
事前学習/Preparation 恋愛・結婚について考えてみる。
事後学習/Reviewing 夫婦の問題を振り返る。
4
授業計画/Class 4.親子関係
事前学習/Preparation 自分の親子関係について考える。
事後学習/Reviewing 子どもの社会化に関わる機能について考える。
子どもの養育と発達の関係について理解を深める。
5
授業計画/Class 5.きょうだい関係
事前学習/Preparation 自分のきょうだいについて考える。
事後学習/Reviewing 情緒に関わる機能について考える。
他の人のきょうだい関係を振り返る。
6
授業計画/Class 6.祖父母と孫
事前学習/Preparation 自分の祖父母について考える。
事後学習/Reviewing 家族の発達段階について見直す。
世代間連鎖について知っておく。
7
授業計画/Class 7.家族におこる問題
事前学習/Preparation テキストを通して、家族システムを知っておく。
事後学習/Reviewing 円環的認識論の考え方を定着させる。
8
授業計画/Class 8.ジェノグラムの読み方
事前学習/Preparation 自分の家族関係、親族関係を調べておく。
事後学習/Reviewing ジェノグラムの書き方を習得する。
9
授業計画/Class リフレーミング
事前学習/Preparation ものごとの相反する面を考える。
事後学習/Reviewing リフレーミングが日常でもできるようにしておく。
10
授業計画/Class 10.社会、集団及び文化的な視点を通した家族,そして個人への支援
事前学習/Preparation 集団・組織の影響を理解する。
事後学習/Reviewing 集団凝集性や組織規範と組織文化を理解する。
11
授業計画/Class 11.家族療法(1)
事前学習/Preparation 家族への支援方法を考えておく。
事後学習/Reviewing ビデオ教材で鑑賞したことを振り返る。
12
授業計画/Class 12.家族療法(2)
事前学習/Preparation 家族への支援方法を考えておく。
事後学習/Reviewing 共感的応答と多方向への肩入れの重要性を考える。
13
授業計画/Class 13.家族イメージ法
事前学習/Preparation 自分現在の家族の関係性を知っておく。
事後学習/Reviewing 自分の家族のありようを振り返る。
14
授業計画/Class 14.同一セラピスト親子並行面接法
事前学習/Preparation 自分の親子関係を考える。
事後学習/Reviewing セラピストの応答のコツを学ぶ。
15
授業計画/Class 15.現代家族の諸相 
 相互構成的な文化的存在としての人間について
事前学習/Preparation テキストの図表データを頭に入れておく。
事後学習/Reviewing 自分の家族について、社会、集団、文化という視点も交えて検討する。
子どもの養育と発達、異文化の観点も考える。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes講義をしつつ、授業内で毎回課題を出します。
原則として毎回対面授業(通常型)で実施する。
(社会状況でオンラインを取り入れる場合には,事前に予告する)
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 40% 学期末にレポートをCourse Powerに提出してもらいます。
2 平常点 In-class Points 60% 毎週の授業にてCourse Powerに提示した課題(レスポンスシート)を提出してもらいます。
教科書/Textbooks
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タイトル
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出版年
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1 中釜洋子・野末武義・布柴靖枝・無藤清子 『家族心理学』 有斐閣ブックス 2008  
参考書/Reference books
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価格
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1 竹内 和久 編 社会・集団・家族心理学 遠見書房 2018 2,600円
2 小俣 和義 OD版-親子面接のすすめ方 金剛出版 2015 3,520円 親子面接の技法や事例について,細かく紹介しています。
メッセージ/Message
身近な存在であるがゆえに客観視することが難しい家族との関係について,心理学の理論に基づいて考えていくことは,他者理解のみでなく自己理解を深めることにも繋がると期待されます。
自分自身の家族のルーツを知りつつ、学習を進めましょう。
家族をはじめとする日ごろの人間関係を振り返る良い機会になればと思います。