講義内容詳細:社会・人間開発論

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 社会・人間開発論
英文科目名/Course Title (English) Social and Human Development
学期/Semester 前期後半 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 桑島 京子
英文氏名/Instructor (English) KUWAJIMA Kyoko

講義概要/Course description
本授業では、開発や発展を、経済的な側面のみではなく、コミュニティや人々の暮らしの側面から捉えようとする「社会開発」(social development)、ならびに人々が健康かつ創造的な人生を享受しうるような社会の発展を開発の中心にすえる「人間開発」(human development)の理念や実際の取り組みについて理解を深める。
国際開発においては、経済発展にともなう貧困や格差の拡大や社会的な分断、政府や国際援助などの「外部者」主導の開発事業成果の持続性への懸念を背景に、「社会開発」の考え方が議論されてきた。特に、90年代以降は、開発のあり方を問い直す戦略として定着し、人々の選択肢の拡大やそのための社会変革の必要性を問う「人間開発」の理念や、地域コミュニティの主体性や問題解決能力の向上を重視する「参加型開発」アプローチの議論にもつながっている。
具体的には、教育や保健、水・衛生などの生活の質にかかわる分野を中心に、途上国の現状と課題、国際援助の経験事例を学び、地域・民族・文化的な固有性の尊重と人々の行動変容、地域コミュニティの主体性や能力の向上のあり方、行政とコミュニティの協働、外部者の役割の視点から考察する。
達成目標/Course objectives
1. 国際開発における社会開発ならびに人間開発の理念と取組みを、開発の考え方を巡る歴史的展開のなかに位置づけて理解し、説明することができる。
2. 生活の質に密接にかかわる教育、保健、水・衛生などの分野を中心に、途上国の開発政策や援助の実践事例を学び、社会開発と人間開発における取組みを多角的な視座から理解し、自分の考えを構築することができる。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
国際協力論入門」もしくは「国際開発学入門」を履修していることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション(オンライン:オンデマンド型)
※CoursePowerに掲載されたコンテンツを必ず参照・確認してください。
事前学習/Preparation シラバスのキーワードでわからない用語があれば、事前に調べておく。
事後学習/Reviewing この授業から何を学びたいか、問題意識を明確にしておく。
2
授業計画/Class 国際開発における「社会開発」「人間開発」の理念と取組み (オンライン:オンデマンド型)
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
3
授業計画/Class 健康問題と社会・人間開発(オンライン:オンデマンド型)
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
4
授業計画/Class 国際開発援助における健康改善への取組み
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
5
授業計画/Class 参加型開発の理念と取組み(オンライン:オンデマンド型)
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
6
授業計画/Class グループワークと発表(1)地域保健とコミュニティの役割
事前学習/Preparation 事前に提示された出題について、参考資料を読んで考えをまとめ、議論したい論点を整理しておく。
事後学習/Reviewing 全体討論における論点と学びをまとめる。
7
授業計画/Class 教育問題と社会・人間開発(オンライン:オンデマンド型)
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
8
授業計画/Class 国際開発援助における教育改善への取組み
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
9
授業計画/Class グループワークと発表(2)初等教育とコミュニティの役割
事前学習/Preparation 事前に提示された出題について、参考資料を読んで考えをまとめ、議論したい論点を整理しておく。
事後学習/Reviewing 全体討論における論点と学びをまとめる。
10
授業計画/Class ビジネス部門の社会・人間開発の取組み
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
11
授業計画/Class 社会インフラ整備と社会・人間開発の経験
事前学習/Preparation 提示された参考文献を読み、わからない用語や概念を抽出し、授業から何を学びたいか、イメージをつくっておく。
事後学習/Reviewing 授業で学んだキーワード、論点を整理しておく。
12
授業計画/Class グループワークと発表(3)発表準備(グローバル時代における社会・人間開発の課題)
事前学習/Preparation 事前に提示された出題について、参考資料を読んで考えをまとめ、発表・議論したい論点を整理しておく。
事後学習/Reviewing グループ討論をもとに、追加準備を行い、発表用資料を作成する。
13
授業計画/Class グループワークと発表(3)全体発表①(グローバル時代における社会・人間開発の課題)
事前学習/Preparation グループ発表に向けて、主要な論点と自分の考察をとりまとめておく。
事後学習/Reviewing 全体討論における論点と学びをまとめる。
14
授業計画/Class グループワークと発表(3)全体発表②(グローバル時代における社会・人間開発の課題)
事前学習/Preparation グループ発表に向けて、主要な論点と自分の考察をとりまとめておく。
事後学習/Reviewing 全体討論における論点と学びをまとめる。
15
授業計画/Class まとめ:社会開発の論点を振り返る
事前学習/Preparation これまで学んだ授業の内容、ならびに期末ペーパー作成にあたり、不明の点、疑問の点がないか、整理しておく。
事後学習/Reviewing 授業でのまとめを参考に、キーワード、論点を復習する。期末ペーパー作成を行う。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method ハイブリッド型ブレンド形式 / hybrid blend
補足事項/Supplementary notes1. 対面授業(ハイブリッド型ブレンド方式):対面授業を主とするが、一部にオンライン授業(オンデマンド型)を実施する。
2.「講義による概念整理」のほか、事例演習、ゲスト講義、グループワークを組み合わせて実施する。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 40% 期末ペーパー
2 平常点 In-class Points 20% リアクションペーパーの提出(その都度指示する)20点
3 その他 Others 40% (1)3回の課題対応 40点
(2)授業貢献度(質問、グループワークにおける参加・貢献度に応じて加点する)
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
随時、リアクションペーパーやグループワークへの振り返りを行います。
教科書/Textbooks
 コメント
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1 特定の教科書は使用しない。参考資料等を事前に提示する。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
 
1 内海成治編 国際協力論を学ぶ人のために 世界思想社 2016.3 9784790716747 2800円+税 蔵書情報 / Library information
2 勝間靖編著 テキスト国際開発論 ミネルヴァ書房 2012.3 9784623061396 2800円+税 蔵書情報 / Library information
3 小松太郎編 途上国世界の教育と開発 上智大学出版 2016.4 9784324101155 1780円+税 蔵書情報 / Library information
4 斎藤文彦編著 ; 河村能夫 [ほか] 著 参加型開発 日本評論社 2002.3 4535552525 3000円 蔵書情報 / Library information
5 佐藤寛, アジア経済研究所開発スクール編 テキスト社会開発 日本評論社 2007.4 9784535554887 2200円+税 蔵書情報 / Library information
6 長坂寿久編著 フェアトレードビジネスモデルの新たな展開 明石書店 2018.5 9784750346625 2600円+税 蔵書情報 / Library information
メッセージ/Message
初回授業資料としてCourse Powerに掲載されたコンテンツは、第2回授業日までに必ず参照し、具体的な授業日程・概要、授業実施方法価等について確認してください。シラバスの授業計画等が更新される可能性があります。
                                                                     途上国の社会的側面の課題や開発実務の事例について、意欲的に学びたい皆さんの受講に期待しています。
その他/Others
本科目では、担当教員の政府開発援助事業の実務経験を活かし、具体的な開発政策や協力事例を題材にした議論を通じて、途上国の現場事情、社会背景への理解を深めることを重視しています。
キーワード/Keywords
社会開発     人間開発     住民参加     コミュニティ開発     主体性     貧困問題     MDGs     SDGs     実務経験