講義内容詳細:国際機構論

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 国際機構論
英文科目名/Course Title (English) International Organizations
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 熊谷 奈緒子
英文氏名/Instructor (English) KUMAGAI Naoko

講義概要/Course description
国際機構とは、主権国家間の協力が制度化されたものである。それは国家間の競争を協力的関係にしてゆく目的と効果をもっている。それゆえ国際機構の誕生、変容、そして発展は、国際政治の動きと深く関係している。

本講義は、国際機構の誕生、変容、そして発展の歴史的経緯を、国際政治との相互影響も踏まえながら、概説する。
また、今日における様々な国際機構の活動とその展開を概説する。

まず、19世紀以降の国際協力の制度化、そして国際連盟から国際連合成立の流れを踏まえる。
そして国際連合の機能が、当初の想定されていたものから、なぜそしてどのように変容発展してきたのかを学ぶ。
また、本講義では、第二次大戦後に発展してきたEUやASEANのような地域機構の特徴と機能も解説する。
さらに、そしてアムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの非政府組織(NGOs)の機能についても学ぶ。今日においては、非政府組織も主権国家や国際機構との協力関係を深め、大きな影響を与えている。
最後に、こうした多様な主体が国際社会の問題を解決するにあたって協力する中で生まれてきたグローバル・ガバナンスについて概説する。
達成目標/Course objectives
履修学生は、本講義において、以下の点を達成することが求められる。
1.国際機構の歴史と発展の流れを理解し、国際連合の組織構造、機能の基本を理解すること。
2.特に、国連の安全保障における機能(集団安全保障、国連平和維持活動)と社会経済開発協力での機能の発展過程を理解すること。
3.  今日における国連の活動をフォローし、その分析できるようになること。
4.今日における非政府組織の活動を把握し、その特徴(強み、弱み)を理解すること。
5.今日の国際社会における国際機構の役割、その趨勢を把握すること。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 第一回目の授業のみ、【オンライン授業(オンデマンド型)】で実施します。
シラバス内容説明
読書課題、授業内リアクションペーパー、記述式小テスト、期末ペーパーについての説明。
今日の国際機構、グローバル・ガバナンスの概説。
2
授業計画/Class 現代における国際機構
3
授業計画/Class 国際機構の生成、国際行政連合

4
授業計画/Class 国際連盟、国際連合の誕生
5
授業計画/Class 冷戦期の国際連合
集団安全保障
6
授業計画/Class 国連平和維持活動の生成と発展
7
授業計画/Class 今日の国連の平和活動
8
授業計画/Class 前半総括
9
授業計画/Class 国連の社会経済開発支援
10
授業計画/Class 地域機構(欧州連合)
11
授業計画/Class 地域機構(ASEAN)
12
授業計画/Class 非政府組織
13
授業計画/Class 国際秩序と国際機構
14
授業計画/Class グローバル・ガバナンスにおける国際機構
15
授業計画/Class まとめ
 
事前学習/Preparation 毎週の読書課題を読み、自分なりの疑問や意見をもって、毎回のクラスに臨むこと。
毎週の読書課題については、第1回目のクラスで説明します。
事後学習/Reviewing 講義ノートの復習。
授業中に学んだ用語や理論を理解しているかを確認すること。
授業中に説明された事例(例えば、スエズ危機)について、内容を理解できているかを確認すること。
わからないところは、読書課題を読み直して、次回までに必ず理解すること。
授業で学んだ用語や理論などを活用しながら、国際機構関係(国連、EU,ASEAN,NGOなど)のニュースを読んで理解するようにすること。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 70% 授業態度
授業内リアクションペーパー(随時)
記述式小テスト(宿題形式の試験 第4回、第8回、第12回)
2 レポート Report 30% 期末ペーパー
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
毎週の読書課題(毎週の課題内容は、第一回目の講義で説明されます)
講義内小テスト
リアクションペーパー(第4回、第8回、第12回)
期末ペーパー
教科書/Textbooks
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タイトル
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出版社
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出版年
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コメント
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1 山田哲也 国際機構論入門 東京大学出版会 2018
2 国際機構に関するニュース記事も読書課題に追加されることもあります。その場合は、英文記事も含むこともあります。
参考書/Reference books
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出版年
Published year
 
1 最上敏樹 国際機構論講義 岩波書店 2016年
メッセージ/Message
国際機構の動向は、国際政治情勢と密接にかかわっています。日頃から、国際機構(特に国連)のニュースに加えて、国際政治情勢のニュースもフォローし、国際情勢と国際機構の活動がどのように関連しているかも注意深くみてみましょう。
その他/Others
欠席が3分の1を超えた学生は、成績評価の対処としない。
キーワード/Keywords
国際連盟、国際連合、集団安全保障、平和維持活動、地域機構、非政府組織、グローバル・ガバナンス