講義内容詳細:専門演習Ⅱ

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 専門演習Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Advanced Seminar on Community Studies Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 梅垣 千尋
英文氏名/Instructor (English) UMEGAKI Chihiro

講義概要/Course description
【演習テーマ:英国コミュニティの視座:日本の「現場」をとらえ直す
この演習のねらいは、英国のコミュニティのあり方について学ぶことで、日本社会を新たな視点からとらえ直すことにあります。イギリスでは歴史的に古くから、地域や労働の場に根差したアソシエーションや中間団体が、さまざまなかたちで人びとの生活を支えてきました。その一方で、連合王国としての独特な成り立ちや地域横断的な人びとの移動によって、紛争後の北アイルランドに見られるようなコミュニティの分断状況や、移民の流入にともなうコミュニティの多文化状況も生じています。このように複雑なイギリスのコミュニティの諸相について理解を深めていくことは、「比較」や「関係」の視点を養い、日本社会のあり方を相対化するまなざしを得ることにつながるでしょう。「英国コミュニティの視座」をもつことによって、新鮮な切り口で日本の「現場」をとらえ返し、自分なりの「問い」を見つけられるような内容の演習にしたいと思います。
達成目標/Course objectives
〇英国コミュニティの視座から、新鮮な切り口で日本の「現場」をとらえ返す。
〇卒業研究で取り組む課題の基礎となるような、自分なりの「問い」を見つける。
○プレゼンテーションや自由なディスカッションを通じて、アカデミックな思考力を鍛えるとともに豊かなコミュニケーションの力を身につける。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
専門演習Ⅰ
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション【オンライン授業での実施】
2
授業計画/Class THIS IS JAPAN(1) 日本の労働者
3
授業計画/Class THIS IS JAPAN(2) 日本のデモクラシー
4
授業計画/Class THIS IS JAPAN(3) 日本の保育
5
授業計画/Class THIS IS JAPAN(4) 日本の社会運動
6
授業計画/Class THIS IS JAPAN(5) 日本の貧困
7
授業計画/Class プレゼンテーションにむけた個人面談
8
授業計画/Class ドキュメンタリーに学ぶ(1) 夜間保育の現場
9
授業計画/Class ドキュメンタリーに学ぶ(2)「ハーフ」という問題
10
授業計画/Class ドキュメンタリーに学ぶ(3) 夜間学校の現場
11
授業計画/Class ドキュメンタリーに学ぶ(4) 選挙運動の現場
12
授業計画/Class 自分の「問い」と「現場」(1)
13
授業計画/Class 自分の「問い」と「現場」(2)
14
授業計画/Class 自分の「問い」と「現場」(3)
15
授業計画/Class 自分の「問い」と「現場」(4)
 
事前学習/Preparation 第2回から第6回にかけては、テキストの該当箇所を熟読する。第7回から第11回にかけては、事前に指定された内容の事柄について、調べたり考えたりしてくる。第12回から第15回にかけては、これまでの学習を振り返り、自分の立てるべき「問い」は何なのか考える(担当者は、プレゼンテーションの準備を行う)。
事後学習/Reviewing 授業の内容を振り返り、整理する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notesこの演習では、前期の演習を通じて得られた英国コミュニティの視座から、日本の「現場」をとらえ直すことをねらいとします。まず、英国在住のライターが書いた日本社会のルポルタージュとして、ブレイディみかこ『THIS IS JAPAN:英国保育士が見た日本』(新潮文庫、2019年)を輪読します。それから、あまり光を当てられることのない日本の「現場」を知るために、いくつかのドキュメンタリー映画を取り上げてディスカッションをします。こうした学びを通じて、学生それぞれが自分なりに取り組むべき「問い」を立て、自分にとっての「現場」を見つけ、最後にまとめのプレゼンテーションをおこないます。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 その他 Others 50% プレゼンテーション課題への取り組み
2 平常点 In-class Points 40% ディスカッションへの参加
3 レポート Report 10% テキストの読書レポート
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
個々の学生がレポーターになっている回のプレゼンテーションにたいしては、その場でフィードバックします。レポートの内容については、評価を含めて個人面談のときに材料として用います。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBN価格
Price
1 ブレイディみかこ 『THIS IS JAPAN:英国保育士が見た日本』 新潮社 2019年 9784101017518 590円+税
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 授業時に、適宜紹介する。