講義概要/Course description
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テーマ「哲学的な文章を手がかりに、自分自身のあり方を考えていく」 国際的な多様化が進み、これまでの時代とは違い社会全体に共有されるような明確で均質的な価値基準のない現代においては、自分自身で自らの諸活動の指針を定めなければならないという困難さから逃れられない。したがって我々は、自分自身で生きることの基盤となる価値観を作りだし、それを維持し続けるという重荷と、そこから生じる重苦しさを背負って生き続けなければならない。 この講義では、モンテーニュ、デカルト、パスカルなどの、ルネサンス、バロック、モラリストといった系譜に属する、それまでの伝統を踏まえながら新しい時代を踏まえた近世の思想や、彼らがその思索の出発点とした、ソクラテス、プラトン、アリストテレスなどの、自分自身で各自の思想や価値の体系を構築し、さらには西洋思想の伝統の中心となってきた哲学者や思想家の文章を手がかりに、指針のない現代に一人の自立した自由な存在者として生きなければならない我々自身の進むべき道筋を考えていく。
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達成目標/Course objectives
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上記のような内容と方針のもと、哲学的な分野の代表的な文章を読み、それが書かれた時代や、その哲学者・思想家の人生と重ねて検討していくことで、その文章のもつ本来の意味や深さを理解していく。そして、その思索の辿った途を自分自身の日常に重ねて考えていくことを通して、自分自身の問題として引き受け、自分のこれまでのあり方や、これから迎える日々に対しての向き合い方を検討し、自分らしい生き方を思索していくことを目標とする。
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
ガイダンス【オンライン(オンデマンド型)】 講義の目的と内容の概観、および、注意事項の説明
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授業計画/Class |
イントロダクション - 人間の本質としての「こころ」を働かせて生きること -
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3
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授業計画/Class |
考えること(1) -「ロゴス的動物」としての人間 -
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4
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授業計画/Class |
考えること(2) - モンテーニュにおける「判断力」の重視 - |
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5
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授業計画/Class |
考えること(3)- デカルトにおいての「学ぶこと」と「自分の考えをもつこと」との関係 -
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6
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授業計画/Class |
自分であること(1)- 一人の人間として存在することの困難さ -
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7
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授業計画/Class |
自分であること(2)- より自分らしく - |
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8
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授業計画/Class |
自分であること(3)- 個性の形成 -
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9
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授業計画/Class |
愛(1)- 「こころ」を働かせるもの -
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授業計画/Class |
愛(2)- 愛の向かう先 -
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授業計画/Class |
幸福な生(2)- 自身の生を愛すること -
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事前学習/Preparation |
前回までの講義のノートとレジュメを参照して、毎回の講義の出発点を確認しておく。
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事後学習/Reviewing |
毎回の内容をノートに整理し、その内容を身近な具体例に重ねて、自分の問題として考え、それを文章としてまとめる。
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes規定の「第1回講義」の「オンデマンド配信」を除いて、すべて「対面授業」形式での講義を予定しています。ただし、社会状況などを反映した大学の規定等によって授業形態の変更等がある場合もありますが、その場合にはお知らせを配信します。
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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試験 Exam
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60%
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学期終了時に実施する学期末試験で評価します。
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2 |
平常点 In-class Points
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40%
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平常点は、毎回の授業終了時のレスポンスペーパーで評価します。
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教科書/Textbooks
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| コメント Comments |
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特に教科書は用いないが、各回の内容に関するプリントを配布する。
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参考書/Reference books
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| コメント Comments | |
1 |
参考文献については、その都度、紹介していく。
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メッセージ/Message
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自分自身や身のまわりのことについて、自由に考えてみましょう。
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