講義内容詳細:自己理解(総合科目)[オンライン][水曜日開講・時限不定]

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年度/Academic Year 2022
授業科目名/Course Title (Japanese) 自己理解(総合科目)[オンライン][水曜日開講・時限不定]
英文科目名/Course Title (English) Self-Understanding(Coordinated Courses)[Online]
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 松清 あゆみ/松田 いづみ/鈴木 潤也
英文氏名/Instructor (English) MATSUKIYO Ayumi/MATSUDA Izumi/SUZUKI Junya

講義概要/Course description
 臨床心理学,生涯保健学,心理生理学の諸理論を活用しながら,受講者が「自己」について振り返り,理解を深める講義を行う。座学のほか,配布資料やワークブックを用いた演習を通じて,本来の自分らしさについて考える。なお,講義は3人の講師が持ち回りで担当する。

◆『個人としての自分と集団の中にいる自分:他者理解を通しての自己理解・・・臨床心理学の観点から』:鈴木潤也
 人は人との関わりの中で生きている。日々過ごしていく中で,他者との相互作用(交流)が不可欠であり,加えてその時代や環境の影響を受けて変化しながら生きていくのである。しかし,このことは忙しい日常生活の中では忘れられがちであり,私たちは自己を見失うことすらある。本当の意味で自分と向き合うためには日常生活は課題の連続であり,少し忙しすぎるのかもしれない。本講義では,他者や周りの環境が私たちに与える影響や,集団の中での心の動きを理解し,それによって自分自身がどう変化していくのかを理解することを通じて,自己理解を深めることを目的とする。 なお,講義内容の知的な理解に加え,体験的な理解を得てもらうことを目標としている。このため,受動的ではなく,能動的かつ主体的に講義内容を自分の中に取り入れ,これまでの経験との照合をしていくよう心がけていただきたい。

◆『障害とは何か』:松清あゆみ
  車椅子を使っていたり,白杖をついて歩いていたり,手話を使っていたり,パラリンピックの選手等,そうした方々を見かけた時に,いわゆる”障害”があるのかなと感じたことがある人も多いと思います。”障害”と聞いた時にイメージするものは人それぞれ違うと思いますが,自分が認識している”障害”とは何か,そこを整理して,多様な視点で自分が持っていた認識を再考してみましょう。そこで、本講義は(1) 自分にとっての障害とは? (2) 相手にとっての障害とは? (3) 社会にとっての障害とは? (4) 障害を越えるとはどういうことか? というテーマで全4回で障害について考えていきます。


◆『脳と身体から知る自分の心』:松田いづみ
 人工知能が発達し,人間にできることはコンピュータにとって代わられつつあります。人間の心的機能は,コンピュータと違い,脳や身体にもとづくため,自ずと制約がかかります。しかし,その制約を知ることで,人間らしさや人間の強みを発見できるかもしれません。本講義では,脳や身体を知ることで見えてくる心をテーマにします。心理生理学の観点から,ウソ,感情,時間知覚,意思決定といったトピックを扱います。ふだんは気づきにくい,生物としての自分の心の側面に光をあてたいと思います。
達成目標/Course objectives
 知的に,または体験的に人間を理解するという目的に近づくための1つの枠組みとして,臨床心理学,生涯保健学,心理生理学の諸理論について学ぶ。また,その基礎的理解をベースにして自己理解を深めることを試みる。人間を理解するには数多くのアプローチがあり,また,それぞれに独自の歴史や方法,表現がある。そのうちのいくつかのアプローチを提供してみたい。人間理解に関する心理学の諸理論及び,その方法について学び,それらの知識を基礎として自己理解を促進することを目指す。この講義が,受講者の自己理解に資するような,あるいは自己理解へのきっかけとなることを願っている。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オリエンテーション:授業の進め方等についての説明
2
授業計画/Class 私たちの⼼の動きのシステムとは︓防衛機制,ストレスマネジメント(鈴⽊)
3
授業計画/Class ⼼の成⻑とは︓発達段階論,アイデンティティ(鈴⽊)
4
授業計画/Class ⼈を理解することとは︓⾃⼰理解と他者理解(鈴⽊)
5
授業計画/Class 個⼈としての⾃分,集団の中にいる⾃分︓集団の中での⼼の動きの変化(鈴⽊)
6
授業計画/Class 障害とは何か:自分にとっての障害を考える(松清)
7
授業計画/Class 障害とは何か:相手にとっての障害を考える(松清)
8
授業計画/Class 障害とは何か:社会にとっての障害を考える(松清)
9
授業計画/Class 障害とは何か:越える方法を考える(松清)
10
授業計画/Class 脳と⾝体から知る⾃分の⼼︓ウソとその検出(松田)
11
授業計画/Class 脳と身体から知る自分の心:感情とその制御(松田)
12
授業計画/Class 脳と身体から知る自分の心:時間の知覚(松⽥)
13
授業計画/Class 脳と身体から知る自分の心:意思決定(松田)
14
授業計画/Class 各教員によるまとめ
15
授業計画/Class 最終レポートの作成
 
事前学習/Preparation 授業の内容と関連しそうな論文や本,記事などを探して読んでおく。
事後学習/Reviewing 授業の内容を復習する。ミニレポートが課された場合はそれを作成し提出する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class オンライン授業 / Online
実施形態/Class Method オンデマンド型 / on-demand
補足事項/Supplementary notes 第1回では,オリエンテーションとして,講義の内容と進め方について伝える。第2回目以降は,3人の講師による持ち回りの講義を実施する。講義資料(オンデマンド動画含む)は,毎週水曜日の9時までに公開される。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 100% 各回のミニレポートと期末の最終レポートによって成績を評価する。
教科書/Textbooks
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1 講義のなかで適宜,参考書を紹介する。また,必要に応じて講義内容に関する資料,及び補足資料等を配布する。
参考書/Reference books
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1 適宜紹介する。
キーワード/Keywords
自己理解 self understanding         心理学 psychology