講義内容詳細:起業ストーリーから紐解くベンチャー企業の見方

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年度/Academic Year 2025
授業科目名/Course Title (Japanese) 起業ストーリーから紐解くベンチャー企業の見方
英文科目名/Course Title (English) A Study on the Venture Company Unraveled from the Entrepreneur Success Stories
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 尹 志煌
英文氏名/Instructor (English) YUN, Shikou

講義概要/Course description
本講義は、「スタートアップ(ベンチャー企業)」で働くことが自分に向いているかを知るための寄附講座です。
また、半期の授業を終えて、「どんな働き方、スタイルが自分に向いているのか」を知ってもらい、残りの大学生活を有意義に過ごしてもらいたいという思いで開設しました。

日本政府は2022年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ、投資予算を5年間で10倍にあたる10兆円に増額しました。2027年までの5年間でスタートアップの起業数増加、規模の拡大を大きな目標にしています。政府としても、国力の競争戦略の一角としてスタートアップの台頭に期待していることは間違いないでしょう。

一方で「スタートアップ(ベンチャー)」という言葉は、明確な基準があるわけではなく、中小企業、零細企業でも自社を「スタートアップ(ベンチャー)」と名乗ることは可能です。入社してみたら、成長意欲もないブラック企業だったということもありえるのです。
 
本科目は、20年以上にわたって「ベンチャー企業」をメディアの立場、投資家の立場、そして自らも創業メンバーの一人として上場企業をつくった教員がリアルな話をベースに、学生に向けて「起業ストーリーから紐解くベンチャー企業の見方」を伝授していきます。

また、自分に合った企業の良し悪しを知るためには、自分が大切にしている価値観、軸も並行して知る必要性があります。授業を通じて、自分の過去、現在を振り返ってもらい、自分の価値観に気づいてもらい、自分の強みをベースにしたストーリーをつくってもらう機会も提供していきます。
 
最前線で現在もベンチャー企業投資家として活動する教員と、企業のブランディング、プランニングを行うマーケッター教員がタッグを組み、様々な事例を共有するとともに、ゲストによる授業内講演も予定しております。
学生のみなさんの今後のキャリアや将来に役立つ授業を目指して参ります。
本講座は、ANOTHER TEAM株式会社の寄附講座です。
達成目標/Course objectives
受講学生には以下3点を理解し、実践していただきます。
1.「ベンチャー企業」の構造やフェーズ毎の会社の課題、活躍する人材が変わることを知ってもらう。
2. 起業家の生の声を聞くことにより、ベンチャー企業の実態を深く理解してもらう。
3.  全15回のプログラムを通じて、「ベンチャー企業で働くことが自分にとって合うのか?」、
  「起業したいという気持ちが強まるのか」を自分自身に問いかけてもらう。
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
今後、「スタートアップ(ベンチャー企業)」で働く可能性がある学生、起業したいと思っている学生、実家の家業を継ぐ可能性がある学生を対象としています。
「渋谷ではたらく社長の告白」「ネット起業!あのバカにやらせてみよう」
「起業の天才!:江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男」、「孫正義起業の若き獅子」は何かやってみようと思わせてくれる本です。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション・本科目の目的と狙い、授業進め方について共有
オンライン(オンデマンド型)での実施
2
授業計画/Class スタートアップ概要
スタートアップの定義・成長ステージを理解し、スタートアップが必要としている
(ヒト・モノ・カネ)の基本体系を学ぶ
3
授業計画/Class 創業期、成長期、成熟期、変革期を経験した(している)経営者をゲストに招き、
会社の話、自分のキャリアの話を振り返ってもらう  【学生起業ケース/創業者】
ゲスト講師:サイブリッジグループ株式会社 兼 株式会社fonfun 代表取締役 水口 翼氏(予定)
4
授業計画/Class 創業期、成長期、成熟期、変革期を経験した(している)経営者をゲストに招き、
会社の話、自分のキャリアの話を振り返ってもらう  【学生起業ケース/共同創業】
ゲスト講師:株式会社ウィルゲート 専務取締役 吉岡 諒氏(予定)
5
授業計画/Class 創業期、成長期、成熟期、変革期を経験した(している)経営者をゲストに招き、
会社の話、自分のキャリアの話を振り返ってもらう 【ベンチャー企業入社/社内起業】
ゲスト講師:株式会社サイバー・バズ 代表取締役社長 髙村 彰典氏(予定)
6
授業計画/Class 創業期、成長期、成熟期、変革期を経験した(している)経営者をゲストに招き、
会社の話、自分のキャリアの話を振り返ってもらう 【ベンチャー企業入社/起業】
ゲスト講師:株式会社Chrysmela 代表取締役 菊永 英里氏(予定)
7
授業計画/Class 過去5人の起業ケースを聞いてみて、自分に置き換えてみる。
自分の過去、現在を振り返り、自分の価値観、ストーリーをつくる(鈴木社長)
8
授業計画/Class 自分の過去、現在を振り返り、自分の価値観、ストーリーをつくる②(鈴木社長)
期末レポートの出題とレポート作成方法について説明
9
授業計画/Class 大企業入社→小さいVC入社→独立(海外投資家として活躍)
自分のキャリアのつくり方 ~どのようにキャリアを設計し、働き、構築したか~
ゲスト講師:KK Investment Management Pte. Ltd. 代表取締役 斉藤 晃一氏(予定)
10
授業計画/Class ベンチャー企業入社→VC入社→独立(シード投資家として活躍)
自分のキャリアのつくり方 ~どのようにキャリアを設計し、働き、構築したか~
ゲスト講師:エンジェルラウンド株式会社 代表取締役 大越匠氏(予定)
11
授業計画/Class 大企業入社→ベンチャー転職→上場経験
自分のキャリアのつくり方 ~どのようにキャリアを設計し、働き、構築したか~
ゲスト講師:イシン株式会社 代表取締役社長 片岡 聡氏(予定)
12
授業計画/Class 大企業入社→起業→大企業にEXIT→大企業の役員として活躍
自分のキャリアのつくり方 ~どのようにキャリアを設計し、働き、構築したか~
13
授業計画/Class これまで多くの経営者にインタビューをしてきてみえた成功する経営者の条件
(元日経トップリーダー編集長)
ゲスト講師:株式会社 日経ビーピーコンサルティング 取締役 伊藤 暢人(予定)
14
授業計画/Class 授業総括とサマリ解説、期末レポートの説明・質疑応答
15
授業計画/Class 期末レポート提出、これまで登壇頂いた企業紹介、連絡先紹介
 
事前学習/Preparation 前の授業で参加ゲストを公表するので、事前に会社HPの確認
事後学習/Reviewing 自分自身に置き換えて考察する
小試験(振り返り、次回への期待)
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes原則は対面で参加。事情がある場合のみオンラインで参加を認める。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 60% 期末レポートが対象となります。
授業全体の理解と自分事としての受け止め、将来プランの考えや考察の深さを評価軸といたします。
2 平常点 In-class Points 40% 各回授業の最後に、10分程度で完結する小試験を実施いたします。基本的には毎回授業の振り返りと授業の感想がメインとなります。スマホもしくはPCからシステムに打ち込んでいただく想定をしています。
メッセージ/Message
私が強く「ベンチャー」を意識するようになったのは大学3年生の時です。
サイバーエージェントの藤田社長が大学に来てくれ、初めて「ベンチャー企業」が身近に感じるようになりました。
大学が企画してくれた授業のおかげで私の進む進路がみえたのです。
私にとって今回の授業は「大学への恩返し」の思いで企画しました。
参加された学生の中から、20年後、自分と同じような気持ちで母校に戻ってくる学生が生まれることを願っています。
キーワード/Keywords
実務経験     スタートアップ     起業家