講義内容詳細:フランス文学演習Ⅳ(3)

戻る
年度/Academic Year 2024
授業科目名/Course Title (Japanese) フランス文学演習Ⅳ(3)
英文科目名/Course Title (English) Seminar in French Literature Ⅳ (3)
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 井田 尚
英文氏名/Instructor (English) IDA Hisashi

講義概要/Course description
 十八世紀のフランス啓蒙主義を代表する作家・思想家のひとりモンテスキュー(1689-1755)の『ペルシア人の手紙』(Lettres persanes, 1721)を読む。『ペルシア人の手紙』は、ヨーロッパを訪れたペルシア人の男性ユスベクとリカが、祖国の後宮(ハーレム)に残した妻や友人に送った手紙とその返信からなる書簡体小説である。
 手紙の書き手(語り手)の数だけ多様な視点から物事を捉えられる書簡体小説のメリットを活かし、主人公達の驚きを通じて当時の王政国家フランスを中心とするヨーロッパの文明を哲学的に諷刺するばかりでなく、主人公達自身の東洋的・男性的偏見をも炙り出すことで、相対主義的なものの見方を教えてくれる『ペルシア人の手紙』を、モンテスキューの名文とともに味わいたい。


達成目標/Course objectives
 原典による訳読・精読を通じて十八世紀のフランス語の文法や語彙に慣れるとともに、啓蒙主義や十八世紀フランス文化、フランス社会に関する思想的・歴史的知識を深める。
 また、文学と哲学の境界線が現代よりも曖昧で、それだけ文体の抽象度も高い啓蒙期のフランス独特の文学的文章をある程度自由に読みこなしながら、テキストを手掛かりに、自分の頭でものを考える思想の営み本来の楽しみを知る。
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 【初回から対面授業】オリエンテーション
2
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第1回訳読
3
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第2回訳読
4
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第3回訳読

5
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第4回訳読

6
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第5回訳読


7
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第6回訳読
8
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第7回訳読

9
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第8回訳読+個人発表
10
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第9回訳読+個人発表

11
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第10回訳読+個人発表

12
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第11回訳読+個人発表

13
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第12回訳読+個人発表

14
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第13回訳読+個人発表

15
授業計画/Class 『ペルシア人の手紙』第14回訳読+個人発表、後期のまとめ

 
事前学習/Preparation 訳読の範囲のフランス語テキストの語彙、文法、事項をあらかじめ辞書などで丹念に調べ、訳読できるようにしておくこと。
事後学習/Reviewing 当日の授業で訳読した範囲のフランス語テキストを読み直し、語彙、文法、事項、思想的な観念や歴史的背景などについて学んだ内容を整理する。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes・学生ポータルのCourse Powerにログインして「フランス文学演習III(3)」(教員名:井田 尚/火曜4限)の配布プリントをあらかじめダウンロードすること。
・訳読・精読を中心に授業を進めるが、テキストに出てくる語彙や概念やテーマに関する質疑応答も行い、作家特有の文体に親しむとともに、テキストを構成する重層的な意味や歴史的背景を読み解く楽しみを学んで行く。
・毎回、授業の終わりにコメントペーパーの提出を求める。
・前期の前半は原則として訳読を主体に進め、前期の後半は訳読に加え、手紙の中で扱われる重要なテーマに関する個人発表を行う。)
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 レポート Report 50% オンライン(Course Powerによる)期末レポート
採点の基準は以下の通り。
・前期に扱った作家・作品および授業内容を客観的・総合的に理解しているか。
・レポートの課題について、主題の学術的背景を踏まえた上で、自分なりの見解・意見に基づいて論理的に考察し、一定の問題解決を導き出せているか。
・大学のレポートにふさわしい、正しい日本語による高度な文章表現の能力を身につけているか。
2 平常点 In-class Points 50% 予習を含む授業への積極的参加、原典の訳読・読解の能力、毎回の授業後に提出するコメント・和訳や個人発表の成果など。
教科書/Textbooks
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
ISBNコメント
Comments
1 Montesquieu Lettres persanes Hatier, Classiques et Cie,numéro 45 2019 9782401056824 教科書に使うので、履修登録者は必ず速やかに購入すること。
メッセージ/Message
・履修希望者は初回の授業を必ず受講すること。
・教科書は、青山学院購買会の教科書販売サイトで速やかに購入すること。
・授業や課題に関する連絡はCourse Powerを通じて行うので、日頃からまめにCourse Powerにアクセスし、本科目に関するメッセージをチェックすること。

・本ゼミでは、古いフランス語の原典による地道な訳読・精読に耐える忍耐力・語学力、思想や歴史に対する知的好奇心が豊かな学生を優先的に歓迎する(逆に言うと、語学、文学、抽象思考が苦手な学生には履修を勧めない)。また、辞書を丹念に引きながら脈絡の通った訳文を準備し、テキストに現れる語彙や概念について自分なりに考えて、しっかりと予習することが履修の必須条件である。
※演習III、IVは半期科目だが、通年科目に準じる形で運営することが学科の申し合わせなので、後期からのみの登録は原則として認めない。

・1・2年生向けの学習用辞典は十八世紀の文学的文章の読解に適さないので、『新スタンダード仏和辞典』『ロワイヤル仏和辞典』など中辞典を自習用に用意することを強く勧める。
その他/Others
諸事情により授業の一部をオンラインで行う可能性もあるが、その場合には予告する。