講義内容詳細:日本文学演習Ⅱ[2]

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年度/Academic Year 2024
授業科目名/Course Title (Japanese) 日本文学演習Ⅱ[2]
英文科目名/Course Title (English) Seminar in Japanese Literature Ⅱ [2]
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 天野 早紀
英文氏名/Instructor (English) AMANO Saki

講義概要/Course description
本講義では『日本書紀』の記事、特に神武天皇の記事を、そこに収められた古代歌謡との関係をも視野に入れながら輪読します。日本文学演習Ⅰ[2]では神武天皇の記事と歌謡を扱いましたが、日本文学演習Ⅱ[2]では『日本書紀』全体に散見する「童謡(わざうた)」「時人の歌」を扱います。

『日本書紀』は、歴史書であると同時に、日本固有のことばによる歌謡が収められた文学的な書物でもあります。古代の歌謡は『風土記』や『古事記』にも数多く収載されていますが、中でも本講義で扱う「童謡」「時人の歌」は、そのほとんどが『日本書紀』にのみ収められているという特徴を持っています。いずれも歴史的・社会的事件に関係する歌謡ですが、既に別の場で歌われていた歌謡を借用してその事件の前兆であったと再解釈して結びつけたり、事件発生後にその事件を批評した歌謡として日本書紀の記事編纂者が創作したりと、複層的な成立・編纂の場と経緯、また現実世界・物語世界上の複層的な時間を読み取ることができます。「童謡」「時人の歌」に注目することで、『日本書紀』の歴史と物語の構造を多角的に味わうことができるでしょう。

なお本講義では、そうして古代の文学を実例にとって、大学における調査研究の基本的な手法を実践的に学ぶことも目標とします。したがって、講義形式による【概論】に加えて【スキル】【学生発表】の項目を設け、三者総合的に力を養っていく計画とします。
達成目標/Course objectives
1.大学における基本的な調査研究の手法を身に着けることができる。
2.演習形式の講義で行う研究活動のノウハウを身に着けることができる(資料作成、発表、討議)。
3.他者の意見と自分の意見との対話を自覚的に行い、講義・論文中の議論に参加することができる。
4.自らの興味関心に基づき、そのために必要な資料と手法を手繰り寄せ、研究の実践に結びつけることができる。
5.以上の調査研究活動を、レポートという形にまとめることができる。
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 【オリエンテーション】
 講義概要、全15回の講義の概観、成績評価方法の確認
 ※オンライン授業(オンデマンド型)での実施
2
授業計画/Class 【概論】
 ①古代歌謡概論1:独立歌謡と物語歌、童謡(わざうた)
 ※併せて受講者の顔合わせ、簡単な自己紹介(各自の興味関心など)
3
授業計画/Class  ②古代歌謡概論2:時人の歌
4
授業計画/Class 【スキル】
 ①論文を探す:『日本書紀』と歌謡、また受講者の関心にかかわる論文や参考資料の探し方を学ぶ(データベース等)
5
授業計画/Class  ②論文の読解・検討の要点:論文を読み、批判的(=賛成も反対も含めて立ち位置を明確にしたうえで意見を交わす)検討を行うための要点を実践的に学ぶ
6
授業計画/Class  ③他者の意見と自説の区別:論文から得られた他者の意見を踏まえた上で自分の意見を表明する。どこまでが他者の意見・ことばでどこからが自分の意見・ことばか区別する。それを資料ないしレポートの文章表現で明示する。
7
授業計画/Class 【学生発表】
 ①第一回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
 ※受講者の人数や都合によって、担当人数や時間配分を調整する。以下同。
8
授業計画/Class  ②第二回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
9
授業計画/Class  ③第三回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
10
授業計画/Class  ④第四回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
11
授業計画/Class  ⑤第五回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
12
授業計画/Class  ⑥第六回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
13
授業計画/Class  ⑦第七回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
14
授業計画/Class  ⑧第八回学生発表:担当学生の発表後、教員・受講者全体で議論を行う。
15
授業計画/Class 半期のふりかえりと総括。また、レポート作成に向けて、基本の構成(序論・本論・結論)、主題設定・考察の方法、参考文献や先行研究の適切な取り扱い、等についての注意事項を確認する。
 
事前学習/Preparation 事前学習では、授業計画表の各回の内容に挙げた用語等を辞書や参考書等で検索してください。
また【学生発表】では各自の発表の準備を行うとともに、発表担当回以外でも、該当箇所を予め読んでおいてください。
事後学習/Reviewing 事後学習では、講義内容を踏まえて予習内容の点検を行うとともに、他の受講者との議論を振り返って自らの考察を深めてください。
また、講義内で扱った研究活動のスキルの実践として、特に関心をもった主題についてさらに情報検索をする、それを書き出して発表・レポート執筆に向けてのブレインストーミングを行う等、応用にも挑戦してください。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 20% 議論への積極的な参加。学生発表担当回での発言はもちろん、その他の回でも積極的な参加を心がけてください。
2 その他 Others 30% 講義内での口頭発表。作成資料や発表内容、また議論への貢献等から、総合的に評価します。
3 レポート Report 50% レポートは、講義内で行った各自の発表内容を踏まえてブラッシュアップする形とします。そのため、期末の時期に一からつくる必要はありませんが、平常時の講義・発表に積極的に参加することが重要になります。
基本の構成(序論・本論・結論)、主題設定の独創性、考察の独創性、参考文献や先行研究の適切な取り扱い、誤字脱字がないか、等の観点から総合的に評価します。
課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
毎回の講義内容についての考察・意見については、講義中に取り上げ、その場で返答・解説を行います。また、講義外での予習・復習時の研究活動に際しては、次回講義時やメール等で随時質問を受け付け、助言を行います。
教科書/Textbooks
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1 使用しません。適宜資料を配布します。
参考書/Reference books
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出版年
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1 小島憲之 [ほか] 校訂・訳 日本書紀 小学館 2007.9 9784093621724 1800円+税 ここで紹介する基本文献のほかに、比較的新しい文献についても授業中に触れる予定です。 蔵書情報 / Library information
2 小島憲之 [ほか] 校訂・訳 . 風土記 / 植垣節也校訂・訳 日本書紀 小学館 2007.9 9784093621731 1800円+税 蔵書情報 / Library information
3 小島憲之 [ほか] 校注・訳 日本書紀 小学館 1994.4 4096580023 4457円+税 蔵書情報 / Library information
4 土橋寛著 古代歌謡の世界 塙書房 1968.7 蔵書情報 / Library information
5 土橋寛, 小西甚一校注 古代歌謡集 岩波書店 1957.7 4000600036 4500円 蔵書情報 / Library information
その他/Others
1.受講者の人数や理解度をみながら、授業計画の各項目の配分や順序を調整する可能性があります。
2.本講義は、以後卒論等を書くに当たっても重要な基礎を築くものです。講義中はもちろん、講義外の予習・復習時の研究活動でも、分からないことがある場合にはそのままにせず、次回講義時やメールにて随時相談してください。
3.特に演習形式の講義では、受講者一人ひとりの積極的な参加・貢献が重要となります。遅刻や早退のないよう、最大限の配慮をしてください。緊急時や不測の体調不良等の場合には、無理をせず、各自の事情を優先してください(事前・事後に連絡を入れてください)。
キーワード/Keywords
日本書紀     歌謡     古代歌謡