|
講義概要/Course description
|
世界では昔から戦争や紛争が後を絶たないが、そのような中でも人類社会は、助けを必要とする人に対する人道の精神に立つ支援の活動を立ち上げ、発展させてきた。19世紀半ばに、戦地で傷ついた兵士を敵味方の区別なく助けることを呼びかけたスイス人アンリ・デュナンが始めた赤十字運動は、戦時下の傷病者の保護に関する1864年の最初のジュネーブ条約採択につながった。戦時であっても最低限守るべき人道的なルールはその後も発展し続け、今日では「国際人道法」と呼ばれる一大法体系を形作っている。そして、デュナンが作った国際的な委員会は後に「赤十字国際委員会(ICRC)」となり、国際人道法を守らせるための活動に従事している。ガザ、アフガニスタン、ウクライナなど世界各地で、ICRCは、武力紛争の影響を受けた人々に人道支援を提供するとともに、民間人の保護など国際人道法の遵守を促し、収容所に拘束されている人を訪問したり、離れ離れになった家族を繋いだり、行方不明者の安否を確認するための支援を行ったりしている。
武力紛争下でのこうした人道支援に加えて、赤十字運動の取組みはそれ以外の形でも多様に展開されている。世界191の国と地域には赤十字社(又は赤新月社)があり、主に国内で、医療や福祉、自然災害などに関して人間の尊厳を保つための活動を行っている。また、各国の赤十字社・赤新月社の連合体である「国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)」は、世界最大の人道支援ネットワークとして多数のボランティアを擁し、医療・福祉・自然災害などの諸問題に世界規模で取り組んでいる。ネパール、インドネシア、ミャンマーでの地震被害などをはじめ、日本赤十字社も、現地の赤十字社やIFRCと緊密に連携しながら多大な支援を行ってきた。
本講義では、日本赤十字社の全面的なご協力の下、これらの赤十字運動の展開と現状について、実務に携わっている方々をゲストスピーカーとしてお招きしてお話を聴き、学んでいく。 授業は基本的に講義形式であるが、双方向性をもたせるとともに受講生の理解を深めるため、適宜、質疑応答も織り交ぜて行う。
|
|
達成目標/Course objectives
|
|
国際社会における人道支援、特に赤十字運動の歴史と展開、また国際人道法の基本について、確かな知識と理解を持てるようになることである。
|
|
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
|
|
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
|
|
授業計画/Lecture plan
|
|
1
|
| 授業計画/Class |
オリエンテーション(オンデマンド) |
|
|
2
|
|
|
3
|
| 授業計画/Class |
異なる民族・文化と相互理解(ゲストスピーカー) |
|
|
4
|
| 授業計画/Class |
国際赤十字・赤新月運動(ゲストスピーカー) |
|
|
5
|
| 授業計画/Class |
人道支援の基本理念とボランティアの役割(ゲストスピーカー) |
|
|
6
|
| 授業計画/Class |
赤十字ボランティアについて(ゲストスピーカー) |
|
|
7
|
| 授業計画/Class |
赤十字7原則セミナーについて(ゲストスピーカー) |
|
|
8
|
| 授業計画/Class |
赤十字国際委員会の活動(ゲストスピーカー) |
|
|
9
|
| 授業計画/Class |
国際人道法/安否調査 赤十字と核兵器(ゲストスピーカー)
|
|
|
10
|
|
|
11
|
| 授業計画/Class |
赤十字の国際救援(ゲストスピーカー) |
|
|
12
|
| 授業計画/Class |
赤十字の医療救護(ゲストスピーカー) |
|
|
13
|
| 授業計画/Class |
赤十字の開発協力(ゲストスピーカー) |
|
|
14
|
| 授業計画/Class |
国際赤十字・赤新月運動・赤新月社連盟の活動(ゲストスピーカー) |
|
|
15
|
|
| |
| 事前学習/Preparation |
受講にあたっては予習が求められる。次回の授業までに読んでおく文献(指定教科書の部分)を指示した場合にはそれを読んで授業に参加すること。 |
| 事後学習/Reviewing |
授業で取ったノートや資料等をきちんと保存・管理し、復習すること。 また、書籍は読み返して初めてその内容が自分の中に残るものであるので、授業後には教科書の関連個所を読み直すこと。 |
|
|
|
授業方法/Method of instruction
|
| 区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
|
| 実施形態/Class Method |
通常型 / regular |
| 活用される授業方法/Teaching methods used |
|
|
|
成績評価方法/Evaluation
|
| 1 |
平常点 In-class Points
|
50%
|
授業では随時、授業で学んだ内容に関する小テストを行う。
|
| 2 |
試験 Exam
|
50%
|
最終(第15回)授業時に、振り返りのためのまとめテストを行う。このまとめテストでは、平常授業時の小テストと同様、電子機器は一切使用できないが、教科書、配布資料、授業で自分が取ったノートなど紙媒体の資料を参照してよい。そのためにも、普段の授業時からノートを持参し手書きでノートを取っておくことが必要である。
|
|
|
教科書/Textbooks
|
| | 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year |
| 1 |
桝居孝・森正尚
|
『世界と日本の赤十字―世界最大の人道支援機関の活動〔第2版〕』
|
東信堂
|
2018
|
|
|
メッセージ/Message
|
|
本科目は、日本赤十字社の多大なご協力により実現し、実務の第一線で日々働いておられる方々にゲストスピーカーとしてお越しいただいて講義をいただくものである。そのことを銘記し、自覚と責任のある姿勢で授業を受講すること。授業中に(特に指示があったような場合を除き)スマホをいじって別のことをしているような学生には退室を命じる。
|