講義内容詳細:統計学A

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年度/Academic Year 2024
授業科目名/Course Title (Japanese) 統計学A
英文科目名/Course Title (English) Statistics A
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 鹿島 浩之
英文氏名/Instructor (English) KASHIMA Hiroyuki

講義概要/Course description
 車を運転するには、運転スキルの習得はもちろん、交通ルールの理解が不可欠である。データ分析にも、これと似た側面がある。データから経営やマーケティングの意思決定に有効な情報を抽出する為、各種のデータ分析手法が利用されているが、これらは統計学によってその理論的裏付けが与えられている。ビジネスの現場でデータ分析手法を適正に利活用するには、手法の習得だけではなく、何故その手法を使うのか、どのような文脈からその手法は正当化されているのか等、手法の理論的背景を理解しておく必要がある。どんなに運転が上手でも道路標識が読めなければ、事故を起こすこと必至である。本授業では、身近な問題を解きながら、統計学の基礎を学ぶ。
 また、本授業では、きらぼし銀行(本大学包括連携先)リスク管理部よりゲストスピーカーをお招きし、特別講演を予定している。ビジネスの現場で統計学がどのように利用されているか、生きた情報に触れる貴重な機会である為、受講生は必ず参加すること。
達成目標/Course objectives
確率、条件付き確率、独立と従属、確率分布、期待値、分散、標準偏差の概念を習得し、身近な問題の解決に応用する力を養う。
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class イントロダクション:オンライン授業(オンデマンド型)での実施
2
授業計画/Class コイントスの問題(確率計算演習)
3
授業計画/Class 宝くじの問題(期待値計算演習)
4
授業計画/Class お見合いの問題(問題提起と演習)
5
授業計画/Class お見合いの問題(独立と従属)
6
授業計画/Class お見合いの問題(確率計算演習)
7
授業計画/Class お見合いの問題(帰納法)
8
授業計画/Class お見合いの問題(一般解)
9
授業計画/Class ゲストスピーカーによる特別講演
10
授業計画/Class くじの選択(確率分布と期待値)
11
授業計画/Class くじの選択(分散)
12
授業計画/Class くじの選択(二項分布)
13
授業計画/Class くじの選択(リスク選好)
14
授業計画/Class テスト
15
授業計画/Class 総括
 
事前学習/Preparation 講義ノートを予習し問題意識を明確にしておく
事後学習/Reviewing 解けなかった演習問題は、自力で解けるようになるまで、授業で作成した講義ノートを復習
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method ハイブリッド型ブレンド形式 / hybrid blend
補足事項/Supplementary notes   個々の授業は、解説と演習で構成され、course powerから提供する「講義ノート(書き込み式)」に沿って概念や方法論等の解説を行った後、関連の演習問題を解き理解を深める。
 授業には「用紙に印刷した講義ノート」と「電卓」を持参のこと(この前提で授業を進める)。講義ノートは教科書と位置付け、キーワードや問題解答等を書き込みながらの受講を基本とする。電卓は、演習問題を解く際に使用する。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 60% 授業内で実施するテストにより評価
2 平常点 In-class Points 40% 授業参加状況(受講状況、受講姿勢、演習問題のプレゼン等により評価)
教科書/Textbooks
 コメント
Comments
1 course powerから提供する講義ノートを教科書と位置付ける。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
 
1 日本統計学会編 改訂版 統計学基礎 東京図書 2015
メッセージ/Message
第1回の授業で受講上の注意や成績評価方法などの詳細を説明し、第2回以降それらを前提に授業を進行します。授業内で簡単な高校数学を使用するので、必要に応じ復習しておいて下さい。
その他/Others
本授業では、担当者の実務経験を元に、統計学の実用面に重点を置いた授業を展開する。前半で扱うお見合い問題は、最適停止問題の一つとして有名であり、金融派生商品(デリバティブ)のプライシングやビジネス上の意思決定問題に応用されている。後半で扱うくじ(lot)の選択は、不確実性下の意思決定問題を平易にしたものであり、ここでは、リスクマネジメントやファイナンスの実務に直結する重要なコンセプトを扱う。これらについて金融機関勤務経験を元に解説する。また、各種モデル開発やシステム開発等の業務経験から、統計学とプログラミング、AI等が実務でどのように利用されるか解説し、適宜、統計学の実務貢献に関する最近の話題等も紹介する。
キーワード/Keywords
実務経験     確率分布     独立     従属     条件付き確率     期待値     標準偏差