講義内容詳細:計量経済学上級Ⅰ

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年度/Academic Year 2025
授業科目名/Course Title (Japanese) 計量経済学上級Ⅰ
英文科目名/Course Title (English) Advanced Econometrics Ⅰ
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 竹田 憲史
英文氏名/Instructor (English) TAKETA Kenshi

講義概要/Course description
いずれの学科に所属する学生であっても、データを用いた実証的な分析に関心がある学生ならば、本講義から得られるものは極めて有益である。もともと計量経済学とは、データ間の法則性を抽出するための分析手法を研究する学問であり、その分析手法を適用できる学問分野は経済学だけに留まらず、政治学や行動科学など広範囲に及ぶからである。本講義では計量経済学の基本的な考え方と応用例について解説する。なお、統計ソフトSTATAを用いた実習もおこなうため、履修者にノートPCを持参してもらう。STATAの使用方法は基本から解説するので、STATAについての予備知識は必要ない。
達成目標/Course objectives
計量経済学では、データの種類(クロスセクションデータ、時系列データ、パネルデータ)に応じてさまざまな分析手法が考案・開発されている。本講義では、そういった分析手法のうちクロスセクション分析に用いられるものを受講者に理解してもらうことをねらいとする。時系列分析やパネル分析に用いられる分析手法(これらは後期の計量経済学Ⅱにて解説する予定)を理解するためにも、本講義の内容を理解することは非常に重要である。
本講義の到達目標は以下の二つである。第一に、受講者が関心のある分野についての先行研究(特にクロスセクションデータを用いた実証論文)を読みこなし、その先行研究の貢献や意義のみならず限界や問題点をも理解できるようになること。第二に、受講者が関心のある分野について、自分自身でクロスセクションデータを用いて実証分析ができるようになること。
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
「社会科学のための統計学入門Ⅰ・Ⅱ」、「計量経済学Ⅰ・Ⅱ」を履修済みであることが望ましい。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class オンデマンド形式での実施。
オリエンテーション(講義の目的、内容、進め方、成績評価方法について)
データの種類:クロスセクションデータ、時系列データ、パネルデータ
2
授業計画/Class 回帰分析と最小二乗推定法(Ordinary Least Square, OLS)
3
授業計画/Class OLSによる推定値と決定係数
4
授業計画/Class OLSによる推定値の期待値と分散
5
授業計画/Class 仮説検定
6
授業計画/Class BLUE(Best Linear Unbiased Estimator)
7
授業計画/Class OLSの漸近理論
8
授業計画/Class 受講者による分析結果の発表
9
授業計画/Class 質的変数:ダミー変数による分析
10
授業計画/Class 不均一分散
11
授業計画/Class 観察不可能な説明変数:代理変数による分析
12
授業計画/Class 制限従属変数モデルの基礎(1)
13
授業計画/Class 制限従属変数モデルの基礎(2)
14
授業計画/Class 受講者による分析結果の発表
15
授業計画/Class 受講者による分析結果の発表
 
事前学習/Preparation 次回の講義トピックについての下調べ
事後学習/Reviewing 講義内容の復習
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes受講生の予備知識や関心分野により、授業計画を変更して別のトピックを解説する場合もありえます。
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 100% 受講者のよる分析結果の発表および期末レポート(80%)、講義中の質疑応答および議論(20%)
参考書/Reference books
 コメント
Comments
 
1 Jeffery M. Wooldridge, Introductory Econometrics, Thomson South-Western.
James H. Stock and Mark M. Watson, Introduction to Econometrics, Pearson.
メッセージ/Message
データを用いた実証的な分析に関心のある学生であれば、国際経済学科の学生のみならず、国際政治学科や国際コミュニケーション学科の学生も歓迎します。本講義を受講する上で経済学に関する予備知識は全く必要ありません。
その他/Others
日本銀行金融研究所にエコノミストとして勤務した経験を生かして、学術的な視点と中央銀行の視点の双方を大切にした講義をします。
キーワード/Keywords
実務経験