講義概要/Course description
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社会調査士E科目(量的データ解析の方法に関する科目)
1年生での必修科目「統計入門」の知識を前提として,いくつかの実用的な統計解析手法を講義する.特に重点的に学習する統計解析手法は,分割表の分析,分散分析,回帰分析,主成分分析,因子分析,である.
授業はテキストにそって進める.テキストで取り上げられていない内容を学習するときには,教材を用意したり,適当な参考文献を紹介したりする.
簡単な計算を実行することがあるので,電卓あるいは電卓として使用できる機器(スマートフォン可)などを毎回持参すること.
講義には数学的な内容も含まれる.こうした学習は,統計解析手法を正しく用いる助けになるとともに,新しい手法を自力で学習するための基礎となる.社会統計の講義で学習したことを基礎に,もう少し学習を進めれば,社会調査の他に,品質管理,商品企画,購買心理分析など,さまざまな領域で役立つ力を手にできる.
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達成目標/Course objectives
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社会調査での問題意識と研究方法を理解し,いくつかの実用的な統計解析手法を習得することが目標である.特に重点的に学習する統計解析手法は,分割表の分析,分散分析,回帰分析,主成分分析,因子分析,である.社会統計の理論的側面と実践的側面をバランスよく学習して,社会情報学部のミッションである文理融合の人材を育てることに貢献する.
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学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
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学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
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履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
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・1年次の必修科目「統計入門」の内容は理解できていることを前提として授業を進める. ・社会統計演習を同時に履修することを強く勧める.
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授業計画/Lecture plan
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1
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授業計画/Class |
第1回はオンライン授業(オンデマンド型)での実施
ガイダンス,社会調査の過程(テキスト第1章)
(1) 理論とは何か https://www.youtube.com/watch?v=5fpqM5hL9f4 (2) 操作仮説と変数 (3) 独立変数と従属変数 https://www.youtube.com/watch?v=4sMbIQK62gM |
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2
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授業計画/Class |
「統計入門」の復習と落ち穂拾い(度数分布の記述) |
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3
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授業計画/Class |
分割表の分析(テキスト第4,9章) |
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4
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授業計画/Class |
分割表の分析(テキスト第4,9章) |
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5
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授業計画/Class |
1要因の分散分析(テキスト第7章) |
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6
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授業計画/Class |
2要因の分散分析・多重比較・被験者内デザイン (テキスト範囲外) |
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7
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授業計画/Class |
実験計画法(テキスト範囲外) |
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8
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授業計画/Class |
単回帰分析(テキスト第8章) |
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9
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授業計画/Class |
多重分割表の分析(テキスト第10章) |
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10
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授業計画/Class |
重回帰分析(テキスト第11章) |
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11
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授業計画/Class |
重回帰分析(テキスト第11章) |
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12
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授業計画/Class |
ロジスティック回帰分析(テキスト範囲外) |
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13
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授業計画/Class |
主成分分析(テキスト範囲外) |
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14
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15
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授業計画/Class |
因果モデル(テキスト第12章) |
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事前学習/Preparation |
テキストおよび教材に目を通し、予習をしておく。
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事後学習/Reviewing |
復習を行う。
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授業方法/Method of instruction
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区分/Type of Class |
対面授業 / Classes in-person
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実施形態/Class Method |
通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes対面授業を行う.
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活用される授業方法/Teaching methods used |
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成績評価方法/Evaluation
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1 |
試験 Exam
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50%
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社会統計演習を同時に履修している場合には,社会統計での最終試験の成績と,社会統計演習でのJGSSデータの解析レポートに基づいて成績評価を行う.本来は2科目それぞれで試験とレポートを課すのだが,それは少し負担が大きいと考えるため,この方法をとる.試験とレポートを独立に採点し,高い方の得点を最終成績とする.ただし,低い方の得点が50点未満の場合には,いずれも不合格となる.社会統計だけを履修している場合には,社会統計の最終試験だけに基づいて成績評価を行う.
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2 |
レポート Report
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50%
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社会統計演習を同時に履修している場合には,社会統計での最終試験の成績と,社会統計演習でのJGSSデータの解析レポートに基づいて成績評価を行う.本来は2科目それぞれで試験とレポートを課すのだが,それは少し負担が大きいと考えるため,この方法をとる.試験とレポートを独立に採点し,高い方の得点を最終成績とする.ただし,低い方の得点が50点未満の場合には,いずれも不合格となる.社会統計だけを履修している場合には,社会統計の最終試験だけに基づいて成績評価を行う.
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課題(試験やレポート等)に対するフィードバックの方法/Feedback methods for assignments (exams, reports, etc.)
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CoursePower で行う。
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教科書/Textbooks
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN |
1 |
G. W. ボーンシュテット & D. ノーキ
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社会統計学―社会調査のためのデータ分析入門―
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ハーベスト社
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1990
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9784938551124
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参考書/Reference books
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| 著者名 Author | タイトル Title | 出版社 Publisher | 出版年 Published year | ISBN | |
1 |
篠原清夫・清水強志・榎本環・大矢根淳
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社会調査の基礎
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弘文堂
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2010
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9784335551338
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2 |
金井雅之・小林盾・渡邉大輔
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社会調査の応用
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弘文堂
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2012
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9784335551512
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3 |
片瀬一男
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社会統計学
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放送大学教育振興会
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2007
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9784595307416
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メッセージ/Message
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・この講義で取り上げる内容は,講義を一度聞いただけでは理解できない.授業時間以外に予習や復習をすること.
・この講義の内容をマスターすれば,統計学の知識に関しては「品質管理検定(QC検定)」および「統計検定」の2級に合格できる水準に到達する.受験することを勧める.昨年度までの受講者で何人かが合格している.
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その他/Others
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多変量解析の理論は線型代数を使って展開されるので,「数理情報I」および「数理情報II」の履修をすすめる.
統計学あるいは社会調査の理解に寄与すると考えられる、実験や調査への協力を依頼することがある。これに協力することで、成績に加点を行うことがある。
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キーワード/Keywords
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社会調査
社会統計
分割表の分析
分散分析
回帰分析
主成分分析
因子分析
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