講義内容詳細:法曹演習G

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年度/Academic Year 2018
授業科目名/Course Title (Japanese) 法曹演習G
英文科目名/Course Title (English) Seminar on the Legal Profession G
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 後藤 昭
英文氏名/Instructor (English) GOTOU, Akira

講義概要/Course description
刑事手続法について、法科大学院未修1年次の科目と同じ教材、同じ授業形態で学びます。取り上げる項目は、捜査法の分野が多くなります。
達成目標/Course objectives
刑事手続法を法曹を目指すために必要な水準で理解することを目指します。
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
刑事訴訟法の全体について一応の理解ができていることが前提になります。刑事訴訟法をまだ履修していない方は、学期開始前に、概説書または体系書を一通り読んで自習して下さい。概説書、体系書の例は、参考書覧に挙げます。
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 職務質問
事前学習/Preparation 主教材第1章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ013~016(この意味について、下の授業方法覧を参照)
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて、復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
2
授業計画/Class 任意同行
事前学習/Preparation 主教材第2章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ010、014。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
3
授業計画/Class 逮捕・勾留(1):基本原則
事前学習/Preparation 主教材第3章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ032、035~042。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて添付ファイルで提出する。
4
授業計画/Class 逮捕・勾留(2):別件逮捕・勾留
事前学習/Preparation 主教材第4章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ043、048~051。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
5
授業計画/Class 身体拘束中の被疑者取調べ
事前学習/Preparation 主教材第5章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ044~046、054。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
6
授業計画/Class 接見交通権と接見指定
事前学習/Preparation 主教材第6を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ055~057。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
7
授業計画/Class 捜索・差押え(1):令状による強制処分
事前学習/Preparation 主教材第7章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ019~023。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
8
授業計画/Class 捜査手段としての会話盗聴:任意捜査と強制処分の区別
事前学習/Preparation 主教材第9章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ006~012。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
9
授業計画/Class 中間試験
事前学習/Preparation 捜査法について学んだことを復習する。
事後学習/Reviewing 試験直後に配布する解説を参照して、答案を自己評価する。
10
授業計画/Class 訴因の特定
事前学習/Preparation 主教材第12章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ065~069。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
11
授業計画/Class 訴因変更(1):訴因変更の可能性
事前学習/Preparation 主教材第13章を研究して、「基本知識の確認」全設問、「判例についての問いの」設問①~⑥、「設例についての問い」設問①、②に答えられるように準備する。中川ビデオ080~083。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
12
授業計画/Class 訴因変更(2):訴因変更の必要性
事前学習/Preparation 主教材第13章「判例につての問い」設問⑦~⑩、「設例についての問い」③~⑥に答えられるように準備する。中川ビデオ076~079。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
13
授業計画/Class 伝聞証拠禁止原則(1):伝聞証拠とは何か
事前学習/Preparation 主教材第19章を研究して、「基本知識の確認」の全設問、「判例についての問い」の設問①~⑤までに答えられるように準備する。中川ビデオ106、107。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて、予習メモを作り、次回の教室に持参する。
14
授業計画/Class 伝聞証拠禁止原則(2):伝聞証拠禁止原則の適用
事前学習/Preparation 主教材第19章の「判例についての問い」設問⑥と「設例についての問い」の全設問に答えられるように準備する。前回指定された問いについて、予習メモをまとめて、教室に持参する。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて、復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
15
授業計画/Class 伝聞例外(1):検察官面前供述調書
事前学習/Preparation 主教材第20章を研究して、「基本知識の確認」、「判例についての問い」、「設例についての問い」の設問に答えられるように準備する。中川ビデオ108~112。
事後学習/Reviewing 授業用スライドを見直して、CoursePower上のクイズに解答する。指定された問いについて、復習メモをまとめて、添付ファイルで提出する。
授業方法/Method of instruction
授業方法は、いわゆるプロブレム・メソッドを基本とします。体系書に書いてある内容を重ねて説明することはしません。受講者はまず、自分が使用している体系書の該当部分を読みます。その上で、主教材の設例、問い、参考判例をあらかじめ読んで、原則としてすべての問いに答えられるように準備して下さい。だたし、「発展問題」の設問については、授業前に答えが分からなくてもよいです。多くの回では、「設例についての問い」の中の1つか2つの設問を指定して、それについては口頭で答えるだけではなく、予習メモの提出を求めます。予習メモの作り方は、第1回授業で説明します。参考判例を読むときは、どんな事案について、裁判所がどんな判断を示したのかを読み取って下さい。設例は、判例の事案そのままではない場合が多く、判例の論理が適用できるかどうかを考えて答えることが求められます。教室では、受講者の基本知識の理解を確認した上で、問いへの答え方を議論します。裁判官の立場に限定せず、検察官あるいは弁護人という当事者の立場からどんな立論ができるかを考える場面も多いでしょう。
予習の方法は、主教材の冒頭にも説明してあります。 予習にあたって、体系書を読む代わりに、あるいは体系書を読むのと併せて、國學院大學中川孝博教授が公開されている講義ビデオを視聴するのも有効でしょう。https://www.nakagawatakahiro.com「音楽と刑事法の研究室」から、→刑事法→刑事訴訟法の基本へ進むと、ビデオクリップの一覧があって視聴できます。上の授業計画では、各回ごとに関係するビデオクリップの番号を「中川ビデオ」として示しています。
授業の後の理解確認のため、Course Power上で択一式のクイズに回答します。その成績は、成績評価に反映しません。ただし、回答しない場合は平常点を減点します。教材中の指定された問いについて、復習メモを提出します。復習メモの作り方は、第1回授業で説明します。指示された復習メモを提出しない場合は平常点を減点します。

成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 80% 中間試験(35%)と期末試験(45%)。
2 平常点 In-class Points 20% 授業への貢献度による評価。平常点の具体的な評価方法は、Course Powerに掲示します。
教科書/Textbooks
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タイトル
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出版社
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出版年
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1 後藤昭・白取祐司編 プロブレム・メソッド刑事訴訟法30講 日本評論社 2014 これを主教材とします。
参考書/Reference books
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1 体系書は特に指定しません。最近の体系書の中で1つを挙げるなら、宇藤崇ほか『刑事訴訟法』(有斐閣、改訂版2018年)が分かりやすいでしょう。2016年の法改正にも対応しています。ほかに、いち早く2016年改正に対応した体系書として、白取祐司『刑事訴訟法』(日本評論社、第9版2017年)があります。もっと詳しい体系書としては、上口裕『刑事訴訟法』(成文堂、第4版2015年)が使いやすいでしょう。体系書の前に概説書を読むなら、同じく2016年改正に対応した、三井誠・酒巻匡『入門刑事手続法』(有斐閣、第7版2017年)があります。
メッセージ/Message
法曹を目指す受講者を想定して、法科大学院未修1年次と同じ教材、同じ授業方法で、学びます。そのため、学部の科目としては、要求水準の高いものになります。最初の回から、受講者全員が十分な予習をして集まらないと、授業が進みません。十分な予習をせずに授業に臨むことは、他の受講者の学習を妨げることになります。
その他/Others
CoursePowerに授業用スライド、復習のためのクイズ、お知らせなどを掲載するので、見て下さい。スライドは復習用なので、前年度の履修者から提供を受けたり、次年度の履修者に見せたりしてはいけません。
クイズの点数は成績評価に反映しません。ただし、解答しないと平常点を減点します。指示された復習メモを提出しない場合も同様です。
キーワード/Keywords
刑事訴訟法     刑事手続