講義内容詳細:応用演習Ⅱ

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年度/Academic Year 2024
授業科目名/Course Title (Japanese) 応用演習Ⅱ
英文科目名/Course Title (English) Seminar (Research Methods) Ⅱ
学期/Semester 後期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 柳田 雅明
英文氏名/Instructor (English) YANAGIDA Masaaki

講義概要/Course description
 本演習では,学問的な活動を体験することを通じて,教育研究において広い視野のもと根本に立ち返って考察するための基礎的力量を身に付けていく。
 その活動の対象を,本授業担当者分においては「教えること・学ぶこと」と「働くこと」との関係とする。そしてそこには,「働かないこと」「働けないこと」も含める。そうすることで,広い視野が欠かせなくなる。かつ焦点を絞っての手順に沿った作業が必要になる。
 たしかに,「教えること・学ぶこと」は,「働くこと」と切り結ぶ。その代表的なものは,学校と職業とのつながりである。たとえ,いわゆる就職活動をしない場合でも,学校で学び身に付けたことは,その後の生き方につながっていくはずである。
 ところが,学校で学び身に付けても,その後の人生での仕事に活かせないことは多い。大学での専門領域と離れた職に就くことも,日本では珍しくない。そして,様々な理由で,学んでも職に就けない場合もある。それは,つまるところ,社会の在り方が作り出すものである。障がいのある場合,基礎学力が欠ける場合,そして優秀者を選びそれ以外の者を閉め出す場合にも,それにすべて当てはまる。
 具体的には,授業参加者は,自らの調査結果を発表して,全員で検討を進めていく。そうすることで,広い視野のもとに事実を捉え考察するための力量を,調査活動の体験を通じて身に付けていく。
 基本的に下記授業計画に沿って進めていきたい。ただ,受講生の状況などにさらに適切に対応するために,順番等若干の変更はあり得る。
達成目標/Course objectives
 以下に示す本演習での研究方法と研究対象についての理解が,3年次の専門演習,4年次の卒業研究へと十分つながるものとして習得できているのかが,達成目標となる。
 「応用演習Ⅰ」で習得した知識と技能をもとに教育学の研究を体験的に学習する。受講生は実際に,資料を収集する,現場を訪ねる,現場に働きかけるなどの調査研究を行う。この過程で,①自分自身の問題意識を設定する,②先行研究や既存資料をもとに仮説を立てる,③フィールド(現場,研究対象,研究領域)を決める,④フィールドとの関係構築を試みる,⑤実際に調査結果の考察を行う,⑥調査・研究の楽しさ,興奮を体感するなどを行う。
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class 導入(1) オリエンテーション【オンライン授業(リアルタイム型)での実施】
2
授業計画/Class 導入(2) 「教えること・学ぶこと」と「働くこと」の関係は,どのように捉えられてきたのか
3
授業計画/Class 導入(3) 学力と働ける力とは,どう測られてきたのか -国際成人力調査(PIAAC)にいたるまで-
4
授業計画/Class 発表(1) 大学生へのキャリア教育
5
授業計画/Class 発表(2) 高校生へのキャリア教育
6
授業計画/Class 発表(3) 小中学生へのキャリア教育
7
授業計画/Class 発表(4) 専門高校と専修学校(専門学校)
8
授業計画/Class 発表(5) 職業能力開発施設(公共職業能力開発)
9
授業計画/Class 発表(6) ニートとフリーター
10
授業計画/Class 発表(7) 資格取得と民間教育事業
11
授業計画/Class 発表(8) 学歴獲得と立身出世
12
授業計画/Class 発表(9) 障害児・者における学ぶことと働くこと
13
授業計画/Class ゲスト講師によるワークショップ(キャリア教育関係実践体験を予定)
14
授業計画/Class 実践当事者による体験談披露と質疑応答(本学卒業生に協力いただくことをを想定)
15
授業計画/Class まとめ
 
事前学習/Preparation プレゼンテーション準備を含め授業での課題への対応にしっかり取り組まれたい。
事後学習/Reviewing 「基礎演習」や「応用演習Ⅰ」などでも学び培ってきたアカデミックスキルに則って,期末レポートを含めしっかりと取り組まれたい。
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes対面授業(通常型)を基本として実施する。発表者以外も,リスポンスを基本的に毎回提出(電子的なものとなろう)。 
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 平常点 In-class Points 60% 発表と各回小レポートを含めた授業参画。
2 レポート Report 40% 発表を大前提とする期末レポート。
参考書/Reference books
 著者名
Author
タイトル
Title
出版社
Publisher
出版年
Published year
コメント
Comments
 
1 平沼高・新井吾朗 編著 『大学だけじゃない もうひとつのキャリア形成』 職業訓練教材研究会 2008
2 児美川孝一郎 『キャリア教育のウソ』 筑摩書房 2013
3 ほかに紹介する可能性あり
その他/Others
 欠席者には,欠席届提出を求めます。その書式等は,授業時に指示します。