講義内容詳細:解析学Ⅳ

戻る
年度/Academic Year 2024
授業科目名/Course Title (Japanese) 解析学Ⅳ
英文科目名/Course Title (English) Analysis Ⅳ
学期/Semester 前期 単位/Credits 2
教員名/Instructor (Japanese) 市原 直幸
英文氏名/Instructor (English) ICHIHARA Naoyuki

講義概要/Course description
高等学校と大学初年次で学ぶリーマン積分は,積分を定義できる関数のクラスが極限操作に関して閉じておらず,現代解析学を展開するには不十分である.この困難に対処するために,ルベーグは長さ・面積・体積を抽象化した概念である「測度」に立脚する極めて一般的な積分(いわゆるルベーグ積分)を導入した.本講義では,偏微分方程式論,関数解析学,フーリエ解析,確率論などにおいて基礎的な役割を果たすルベーグ積分の基本事項について解説する.ルベーグ積分では,定義可能な関数のクラスが極限操作について閉じているだけでなく,極限と積分の順序交換が比較的扱いやすい条件下で正当化できる.本講義では,ルベーグ積分のアイデアを理解するとともに,ルベーグ積分における基本的な収束定理に習熟することを目標とする.
達成目標/Course objectives
・ルベーグ積分の定義を把握し,ルベーグ積分に特有な議論の方法を習得する.
・ルベーグ積分における基本的な収束定理を理解し,具体的な問題に適用できるようになる.
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)に基づき、当該科目を履修することで身につく能力 / Abilities to be acquired by completing the course in accordance with the faculty and graduate school diploma policy (graduation certification and degree conferral)
学部・研究科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)/ Undergraduate and Graduate Diploma Policy (Graduation Certification and Degree Conferral)
履修条件(事前に履修しておくことが望ましい科目など)/Prerequisite
・「解析学Ⅳ演習」を同時に履修することを前提として授業を進める.
・「解析学II」,「解析学IIB」,「集合と位相」を履修済みであることが望ましい.
授業計画/Lecture plan
1
授業計画/Class ガイダンス,復習(オンライン授業,オンデマンド型)
2
授業計画/Class 零集合
3
授業計画/Class 関数
4
授業計画/Class リーマン積分
5
授業計画/Class 階段関数
6
授業計画/Class ルベーグ積分
7
授業計画/Class ルベーグ積分(続き)
8
授業計画/Class 単調収束定理
9
授業計画/Class ルベーグの収束定理
10
授業計画/Class 収束定理の応用
11
授業計画/Class 複素数値関数のルベーグ積分
12
授業計画/Class ルベーグ可測集合
13
授業計画/Class フビニの定理
14
授業計画/Class L1空間
15
授業計画/Class まとめ
 
事前学習/Preparation 前回の講義内容を復習する.
事後学習/Reviewing 新しく出てきた概念の定義を理解し,講義中に扱った例題を各自でもう一度解き直す.
授業方法/Method of instruction
区分/Type of Class 対面授業 / Classes in-person
実施形態/Class Method 通常型 / regular
補足事項/Supplementary notes第1週の授業はオンライン授業(オンデマンド型)で行います.授業の進め方等について詳しく説明するので,必ず出席して下さい.
活用される授業方法/Teaching methods used
成績評価方法/Evaluation
1 試験 Exam 100% 定期試験の内容により評価する.
その他/Others
受講者の理解度に応じて,講義内容や順序を変更することがあります.
キーワード/Keywords
ルベーグ可測関数     ルベーグ積分     収束定理     フビニの定理